原口、川辺、橘田はよりチャンスを与えられるべき 森保ジャパン“黄金の中盤”の序列を崩せるか

日本代表入りを期待する声が大きい橘田健人 photo/Getty images

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親善試合で試されるか

アジア最終予選では[4-3-3]というシステムがハマり、6連勝でワールドカップ・カタール大会行きを決めた日本代表。特に遠藤航、田中碧、守田英正からなる3枚の中盤が非常に機能しており、彼らが機能すればカタールでも十分に戦えるだろう。

しかし、アジア最終予選ではその控えを見つけることが出来なかったのは残念だ。柴崎岳や原口元気は序盤戦から招集されていたが、中盤3枚に割って入ることはできなかった。

それでも、原口には期待したい。原口は浦和レッズでの印象もあってサイドアタッカーというイメージが強いのだが、今所属クラブしているウニオン・ベルリンではインサイドハーフとして評価されている。リーグ戦では25試合に出場して1ゴール4アシストとある程度の数字も残しており、インサイドハーフとしてドイツでプチブレイクを果たしている。原口の強みは豊富なスタミナを武器とした攻守への貢献であり、中盤に運動量というエネルギーを与えることができる。特にこれを終盤にできれば失速が見られたアジア最終予選での田中や守田の代わりにピッチに入って、強度を高めることができる。ベトナム戦でのパフォーマンスはそこまで高くなかったが、スタメン組である遠藤らとの組み合わせで見てみたい。

もう一人のインサイドハーフ候補としてはグラスホッパーの川辺駿の名前が挙がる。プレミアのウルブズ行きを掴むなど乗りに乗っている選手であり、彼が代表に呼ばれていないのは不思議だ。原口と同様に豊富な運動量で、中盤の強度を高めることができる。また、スイスでは得点力が開花しており、今季だけですでに6ゴールを決めている。彼の前へ飛び出す意識が得点につながっており、得点力不足が気になる今の中盤を救うヒーローとなれる。

アンカーも人材不足がささやかれており、ベトナム戦では柴崎がそのポジションを任されたが、やはりもう一列前で見たい選手だ。このポジションは川崎フロンターレで高いパフォーマンスを維持している橘田健人がいる。ピッチを俯瞰しているかのような視野の広さと正確なキック精度を武器に配球できるアンカーであり、インサイドハーフの経験もあることから適切なタイミングでスペースに飛び出すことができる。168cmとサイズの小ささは気になるが、Jリーグでは問題なく守備を行えており、彼のボール奪取は素晴らしい。また、世界で見てもチェルシーのエンゴロ・カンテは168cm、パリ・サンジェルマンのマルコ・ヴェッラッティは165cmと小柄だが、何も問題なく中盤でプレイしている。もちろん、彼らの技術の高さが小柄である問題を見えなくしているともいえるが、サイズがなければ世界と戦えないという定説が橘田に適用されるかは分からない。

カタールで戦うには中盤の強化が必須な森保ジャパン。特に田中と守田に代わって中盤で運動量を高めつつ、攻守で強度高く戦えるプレイヤーが必要で、原口、川辺は今後最も試されるべき人材だといえる。

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