古橋、旗手、前田ら《ヒット補強》が差を分ける スコットランドで再び王座入れ替わるとき

古橋は今季のベスト補強の1つ photo/Getty Images

レンジャーズは戦力の上積みができなかった

先日行われたスコティッシュ・プレミアリーグ第32節でライバルのレンジャーズを撃破し、6ポイント差をつけて首位に立ったセルティック。昨季はレンジャーズがリーグを制していたが、今季は王座が入れ替わる可能性が高くなっている。果たして両チームの差はどこでついたのか。

理由の1つに挙げられるのは、今季開幕前の補強だ。

セルティックではFW古橋亨梧を筆頭に、FWリエル・アバダ、昨季エールディヴィジ得点王のFWギオルゴス・ギアクマキスも徐々に調子を上げてきた。さらに冬に加えたFW前田大然、MF旗手怜央、マット・オライリーらの補強も当たることになり、セルティックは昨季から大幅に戦力をアップさせている。しかも日本人選手はコストの面でも魅力的で、セルティックは多額の資金を投じることなくチーム力を高めることができた。

一方でレンジャーズは大ヒットと呼べる補強がない。オーステンデから加えた24歳のザンビア代表FWファッション・サカラはリーグ戦で7得点を挙げているものの、古橋やアバダ、ギアクマキスよりは数字が落ちる。ボーンマスから迎えたナイジェリア人MFナンディ・オフォボルも負傷離脱が続いており、昨季から戦力がアップした印象はない。

今冬には慌ててウェールズ代表MFアーロン・ラムジー、さらにはマンチェスター・ユナイテッドからコートジボワール代表期待の19歳FWアマド・トラオレを加えたが、期待に100%応えているとは言い難い。

ラムジーは先日のセルティックとの直接対決で得点を記録したが、ややエンジンがかかるのが遅い。トラオレの方はセルティック戦をベンチから眺めており、今冬の補強でも当たりを引いたのはセルティックの方だ。

セルティックは昨夏に大黒柱だったFWオドソンヌ・エドゥアールをクリスタル・パレスへ、守備の要だったクリストフェル・アイェルをブレントフォードへ売却しているが、その穴を古橋ら日本人選手を含め上手く埋めた。

再び強いセルティックが戻ってきた印象で、移籍市場での差は両者にとって決定的なものになった。

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