サンチョではなくライスを取っていればどうなっていた? 一人で状況を変えられる“プレミア最高のボランチ”

ウェストハムでプレイするデクラン・ライス photo/Getty images

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結果論ではあるが

今夏の移籍市場での目玉となったマンチェスター・ユナイテッドのジェイドン・サンチョ獲得。ユナイテッドでは素晴らしいパフォーマンスを披露しているが、やはり3ゴール3アシストという数字は物足りず、7300万ポンド(日本円にして約111億円)の働きは見せられていない。

英『GIVE ME SPORT』ではサンチョへ投資した移籍金をウェストハムのデクラン・ライスに使うべきだったと主張している。結果論ではあるが、そう考えるサッカーファンも多いだろう。

チェルシーとウェストハムのアカデミーで育ち、現在は23歳にしてプレミアトップクラスのボランチに成長している。185cmのサイズと運動量、パス精度、攻撃への貢献度などなど中盤に必要な能力を高水準で備えており、タックル66回、インターセプト50回、パス成功数1560本、地上戦でのデュエル勝利数117回と多くのスタッツでチームトップの数字を残している。

彼が今のユナイテッドにいたらと考えると頼もしい。現状ではフレッジ、スコット・マクトミネイ、ポール・ポグバ、ネマニャ・マティッチの4人で中盤をローテーションしている。どの選手にも強みはあるが、弱みを露呈することが多くなっており、必然的に批判は中盤に集まっている。そのため、中盤の補強は来夏のメインターゲットであり、ライスもその一人だ。

フレッジは頼れる相棒の到来でここからレベルアップすると考えられている選手である。豊富な運動量と守備力、オフザボールの動きなどインサイドハーフの適性を持っているが、チームメイトにアンカーとしてプレイできる選手がマティッチしかおらず、そのマティッチも33歳という年齢もあってかフル稼働は難しく、基本的にマクトミネイとコンビを組んでいる。しかし、マクトミネイと組むとなるとダブルボランチのように並ぶことになり、どちらかがバランスを保つ必要があるのだが、両者ともにその適性がない。そのため、今季のユナイテッドの中盤は安定感がないのだ。ポグバはどちらかといえば一つ前の選手であり、夏の補強のミスが効いてしまっている。

ユナイテッドを復権させるには必要不可欠な、中盤の実力者の獲得。ライスはその筆頭であり、クラブはウェストハムの要求額とされる1億5000万ポンド(日本円にして242億円)を支払うことが出来るのだろうか(データは『SofaScore』より)。

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