バルセロナ戦でのパフォーマンスにSNS上では称賛の嵐 欧州でも違いを作れる“鎌田大地”が代表でも輝ける方法とは

バルセロナ戦に出場した鎌田大地 photo/Getty images

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可能性としてはゼロではない

8日にELラウンド8・1stレグが行われた。日本国内での注目はフランクフルト対バルセロナの一戦であり、鎌田大地擁するホームチームがアウェイチームにどこまで食らいつくことが出来るのか期待して見ていた人も多いはずだ。結果は1-1のドローとなっており、15日の2ndレグでラウンド4に進むチームが決まる。

支配率こそバルセロナが67%とボールを握ったが、フランクフルトのカウンターが鋭く枠内シュートの数では5本と、3本のバルセロナより多い。アンスガー・クナウフのゴールで先制しており、2ndレグはどちらに転ぶのか予想が難しい。

肝心の鎌田は、攻撃面で大きな貢献を見せていた。ボール支配率が33%と守備の時間が多くなったが、フランクフルトには鋭いカウンターがあった。それを支えていたのは鎌田であり、相手のライン間で受けて起点を作って攻撃を活性化させている。ポジショニングが素晴らしく、何より狭いエリアでのボールコントロール力が高く、簡単にロストしないのだ。判断のスピードが速く、バルセロナのDFの寄せようにも寄せられないシーンが散見された。

このパフォーマンスを見せた鎌田に対し、「鎌田が起点になって何度もチャンスを作っていた」「バルサに通用した」とSNSでは称賛の声が上がった。その中でも特に多く見られたのは「なぜ代表に呼ばないのか」という日本代表復帰を期待する声だ。

鎌田はアジア最終予選ではトップ下としてスタメンだったが、徐々に序列を下げ、システム変更に伴って中央のポジションがなくなったことで代表からは遠い存在となっている。

鎌田はフランクフルトで[3-4-3]のシャドーに入っており、前述したライン間でのプレイを得意としている。しかし、今の代表は[4-3-3]とそのポジションがなく、鎌田を起用するのであればより守備強度が必要になるインサイドハーフか、スタートポジションがサイドであるウイングでの起用になる。インサイドハーフであれば起用も考えられそうだが、今後の強豪との対戦を考えればより守備的な田中碧や守田英正が使われるのは仕方ないことだといえる。

だからといってバルセロナに通用する選手をカタールに連れて行かないのは勿体なく、システムや状況次第では鎌田にも代表で輝けるチャンスがある。

具体的にはフランクフルトの[3-4-3]や[3-5-2]など3バックを導入する案だ。アジア最終予選では一度も試していないシステムだが、カタール大会ではスペイン代表やドイツ代表と戦うことになれば必然的に陣形は守備型になり、堅守速攻が勝ち筋の一つとなる。その速攻で鎌田の起点作成能力は必要であり、鎌田を経由して三笘薫や伊東純也といったスピードスターを走らせるのは一つの具体的な攻撃方法だといえる。3バックといっても[3-5-2]であれば中盤の遠藤航、田中碧、守田英正の形は変わらず、中盤の守備強度を高めて攻撃での違いを見せられるようになれば一気に視界が広がることになる。

代表で[3-4-3]が導入されてからは存在感の薄くなってしまっていた同選手だが、3バックが導入されれば招集される可能性が高い。そのクオリティはバルセロナ戦で証明しており、次回6月のキリンチャレンジカップでのメンバー発表に期待したい。

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