意外な先発抜擢も百点満点の輝き “ネガティブトランジションの早さ”が光ったジェズスの貢献度

リヴァプール戦では先発に選ばれたジェズス photo/Getty images

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見事な2点目を決めた

プレミアリーグ第32節マンチェスター・シティ対リヴァプールの一戦が行われ、2-2でのドロー決着となった。互いに勝ち点を分け合うことになり、シティが74ポイント、リヴァプールが73ポイントとなり、残りの7試合で優勝が決まることになる。

両チームがチャンスを作り続ける白熱した展開となったこのゲームだが、シティの先発は少し意外だった。前線は左からフィル・フォーデン、ラヒーム・スターリング、ガブリエウ・ジェズスであり、今季のビッグマッチでは鉄板だった左からジャック・グリーリッシュ、フォーデン、リヤド・マフレズではなかった。

ここ最近のパフォーマンスでいえば後者の並びをスタートに持っていくべきと思われたが、ジョゼップ・グアルディオラが考えるリヴァプールの崩し方であれば前者の並びで正解だった。シティはリヴァプールの両サイドバックの後ろのスペースを執拗なまでについており、そこからチャンスを生み出していた。これは非常に効果的だが、実行するには縦への意識の高さと技術が必要であり、どちらかといえば中央にカットインするテクニカルなグリーリッシュとマフレズは適さなかったようだ。

ジェズスはディフェンスラインの裏を取るのであれば適役であり、攻守に奮闘していた。2点目の場面では完璧にオンサイドで裏取りに成功しており、ゴールを決めている。マフレズであれば利き足の左に持ち替えていた場面であり、利き足のサイドで躍動する今季のジェズスが凝縮されたシーンだった。

守備では普段通りの素晴らしいネガティブトランジションの早さを見せており、前線での迫力はシティの中でも突出していた。攻守の切り替えはこういったビッグマッチでは重要度の高い項目であり、それを実行できるジェズスはレベルの高いプレイヤーであることが分かる。また、守備時はジェズス、フォーデンの両ウイングが最終ラインに吸収されて6バックのような形になっており、守備の強度をさらに上げている。

ジェズス同様にチャンスをもらったスターリングは生かすことができなかった。オフサイドで取り消しとなった幻のゴールがあったが、不用意なパスミスに突破力のなさをこの試合でも露呈しており、物足りなさを感じたのは事実だ。

試合の流れに沿って適切な先発メンバーを選んだペップ。特にジェズスは躍動しており、指揮官へのアピールに成功したことは間違いない。

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