魅力は無尽蔵のスタミナと効果的なランニング 12.5km を走るF・マリノス西村拓真の貢献度

効果的なランニングを見せる西村拓真 photo/Getty images

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頼もしい選手だ

明治安田生命J1リーグ第8節鹿島アントラーズ対横浜F・マリノスの上位対決は0-3でアウェイのF・マリノスが勝利を収めている。F・マリノスはこれでいったんJリーグでの試合はお休みとなり、16日からACLのグループステージ6試合を戦うことになる。

前節はサンフレッチェ広島に完敗と難しい戦いを強いられたF・マリノスだが、鹿島戦では自分たちの思うようにゲームを展開させ、相手の守備が緩んだ終盤にたたみかけて3ゴールを奪っている。23本とシュート数も多く、後方から前線へのボールの流れが非常にスムーズだった。それはトップ下で出場した西村拓真の存在が大きい。

ベガルタ仙台やロシアのCSKAモスクワ、ポルトガルのポルティモネンセをここまで経験し、今季からトリコロールを背負う西村。F・マリノスではトップ下で起用されることが多く、ライン間でボールを受けることで起点となり、後方から前線にボールを前進させるリンクマンとして輝いている。今季がF・マリノスが苦戦する理由の一つがこのリンクマンの不在で、ボールが前に進まず押し込まれて失点することが多い。そうなっているのはその役目を担っていたマルコス・ジュニオールの離脱であり、その穴を新加入の西村が埋めている。後ろを向いてボールを落とすのが上手く、中盤の喜田拓也や岩田智輝らと共に攻撃に大きな貢献を見せている。

西村の活躍はこれにとどまらない。非常に運動量の多い選手であり、攻守にスプリントを続けることができる。この走りが効果的であり、攻撃では起点づくり、パスコースを作るためのデコイラン、守備では前線から鋭いプレッシングを見せている。『Jリーグ公式サイト』によると、走行距離12.5km、スプリント数22回はどちらもチーム上位のスタッツであり、彼の献身性がうかがえる。

しかし、マルコス不在の間、トップ下を務められる選手が西村しかいないのは不安要素だ。スカッド上ではここに吉尾海夏がいるが、鹿島戦ではベンチ外に。トレーニングには合流しているようだが、まだ本調子ではないのか。

ここからACLが始まることになり、中2日で6試合をこなすことになる。超過密日程であり、けが人が出るアクシデントも想定する必要がある。特に1試合での消耗が激しい西村のコンディションは管理する必要があり、ケヴィン・マスカット監督の手腕が試される時期となる。

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