右に水沼宏太、左に永戸勝也 横浜F・マリノスが保有するJ最高峰のクロッサー

クロスで違いを見せる水沼宏太 photo/Getty images

効果的なクロスが供給される

前節のサンフレッチェ広島戦では相手の効果的なハイプレスの前に成す術なく終わってしまった横浜F・マリノス。鹿島アントラーズ戦ではその広島戦から8人を変更し、3-0と快勝を収めた。特に後半になってからは鹿島の守備が脆くなっており、その隙を逃さず勝利を手にした。特に効果的だったのがサイドからのクロス攻撃だ。

ケヴィン・マスカット監督は広島戦での[4-3-3]から普段通りの[4-2-3-1]に戻しており、右サイドハーフに水沼宏太、左サイドバックに永戸勝也とクロスの名手を両サイドに配置している。両者ともにこの試合でも高精度のクロスを何度も供給しており、中央のアンデルソン・ロペスといった空中戦の強い選手にボールを集めている。

水沼は61分でベンチに下がったが、この試合でも右サイドのスペシャリストとして攻撃を支えた。クロスの精度はもちろんだが、そのタイミングは絶妙であり、鹿島DFを苦しめている。また、ダイレクトでのプレイが多く、水沼を経由することで攻撃のリズムが速くなる点は彼をピッチに置く際のクロス以外の大きな武器である。

永戸は今季鹿島から加入した選手であり、試合を重ねるごとにパフォーマンスを上げている。序盤戦もクロスの精度は素晴らしかったが、そこまでのボールの運び方や判断力、不用意なミスが目立ってしまっていた。が、時間が経つにつれてF・マリノスのサッカーに適応したのか判断力の向上が見られている。そうなったことで一つ一つのプレイが素早く正確になっており、左サイドを制圧していた。アシスト1、キーパス3とスタッツでも存在感を発揮しており、左SBの一番手は永戸で決まりだ。

右サイドの水沼に加え、左サイドの永戸と両サイドにクロスの名手を配置しているF・マリノス。ニアサイド、ファーサイド、マイナスにと選択肢が豊富であり、彼らのクロスが今後のチームの攻撃を支えることになりそうだ(データは『SofaScore』より)。

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