イングランドの若き才能がガーナ代表を選ぶ可能性 クリスタル・パレスFWアイェウとのコンビがワールドカップで見られるのか

ブライトン戦でも途中出場となったエンケティア photo/Getty Images

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アラン・シアラーの記録を抜いた才能の持ち主

アーセナルに所属する22歳エディ・エンケティアは、各ユース年代のイングランド代表でエースとして活躍した期待の若手選手だ。U-21のイングランド代表ではキャプテンを務めながら17試合で16ゴールという記録を叩き出し、アラン・シアラーとフランシス・ジェファーズを抜いてイングランドU-21の史上最高得点記録保持者となっている。

ところが先日、イングランド国民にとっては少し複雑なニュースが流れた。ガーナのサッカー協会がエンケティアに接触し、ガーナ代表への加入を打診したという。エンケティアはユース年代のイングランド代表ではあったものの、フル代表デビューはまだしていない。両親がガーナ出身であるため、ガーナのフル代表を選ぶ資格があるのだ。

期待の若手でありながらイングランドのフル代表にデビューできていない要因として、アーセナルでの出場機会不足が挙げられる。今季エンケティアはリーグ戦に13試合出場しているがそのすべてが途中出場。プレイタイムは166分で1アシストを記録しているのみだ。カラバオカップでは出場した5試合のうち4試合で先発し、準々決勝のサンダーランド戦ではハットトリックを達成する活躍も見せたが、それだけではガレス・サウスゲイト代表監督のお眼鏡にかなうはずもない。

今回このような事態が起きたのは、ガーナ代表がワールドカップ・カタール大会の出場権を獲得したことによる。ガーナ代表にとってはもしエンケティアが加入すれば、前線でクリスタル・パレスに所属するジョルダン・アイェウとのコンビを実現させることができ、より攻撃力の高い布陣でワールドカップに挑むことができる。アーセナルのチームメイトであるガーナ代表トーマス・パルティもエンケティアの説得を試みたという。エンケティア自身にとっても、現状イングランド代表のワールドカップメンバーに選出される可能性はほぼ0であり、ガーナ代表を選べば主力としてワールドカップに出場できるのは魅力だ。

ガーナがカタールW杯で組み分けられたグループHには、ポルトガルとウルグアイという強豪国が存在する。下剋上を起こすために少しでも戦力アップを図りたいガーナは、エンケティアの決断を待っている。(データは『WhoScored.com』より)。

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