ユナイテッドを”アヤックス色”に染める? 新監督候補のテン・ハーグが就任すれば赤い悪魔はこう変わる

マンチェスター・ユナイテッド入りが近いとされるエリック・テン・ハーグ photo/Getty images

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期待できる監督だ

名将であったアレックス・ファーガソンがクラブを去り、その後はファーガソン時代の栄光に届いていないマンチェスター・ユナイテッド。ファーガソンのような長期政権を築く人物もおらず、ここまで既に4人の監督がチームを去っている(暫定監督は除く)。

そんなユナイテッドは現在、ラルフ・ラングニックが暫定監督を務めており、来シーズンから新しい監督が来ると話題になっている。その有力候補が現アヤックスのエリック・テン・ハーグである。ゴー・アヘッド・イーグルス、バイエルン・ミュンヘンのBチーム、ユトレヒトでの職を経てアヤックスを率いており、今季のリーグ戦での成績は1位。85得点15失点と攻守ともに素晴らしい成績を残している。5大リーグでの監督経験のなさは気になるポイントだが、アヤックスの成績は期待できるものであることは間違いない。

英『Squawka』では早くもテン・ハーグが就任した際の予想フォーメーションを作成している。システムは3つあり、今のアヤックスでの[4-2-3-1]、ユトレヒト時代の[3-5-2]と[4-3-1-2]。今のユナイテッドに合わせるなら[4-2-3-1]がベストだ。補強も必要になるが、ここで無理に変化を加える必要はない。

テン・ハーグが来ることで序列が上がると考えられている選手は、現在エヴァートンへ期限付き移籍しているドニー・ファン・デ・ベークだ。前所属のアヤックスでは共にプレイしており、師弟関係にある。アヤックス時代にはトップ下やインサイドハーフで起用しており、今のユナイテッドの中盤の層の薄さを考えれば使われる可能性は高い。問題はブルーノ・フェルナンデスとの共存であり、いきなりテン・ハーグの手腕が試されることになる。

逆に立場が悪くなる選手として紹介されているのが、ネマニャ・マティッチとアーロン・ワン・ビサカである。マティッチはアンカーとして素晴らしい選手だが、年齢の影響もあってフルシーズン戦うことができない。ウェストハムのデクラン・ライスが獲得されるとの話もあり、出場機会は激減することになる。

ワン・ビサカはオーレ・グンナー・スールシャール政権では不動のスタメンだったが、ラングニックが来てからは序列を大きく落としている。やはり、攻撃面での貢献が少ないというのが厳しく、より攻撃的なディオゴ・ダロトが起用されている。そのダロトも安定感があるわけではなく、来夏の補強ポイントの一つは右サイドバックだ。

センターバックの選手も自身の去就を心配する必要がある。同紙によればテン・ハーグはユナイテッドに来る際に同時にアヤックスから選手を引く抜くことを画策しており、ユリエン・ティンバーがその候補の一人だという。20歳と若い選手で、179cmと小柄だが、守備での対応が良く、ビルドアップではハイセンスなものを持っている。現状のユナイテッドはラファエル・ヴァランが当確で、あと一枠にティンバーが入ってくればハリー・マグワイア、ヴィクトル・リンデロフ、エリック・バイリーの誰かが放出となる可能性もある。

新監督の就任、補強と大きく変わりそうな来季のユナイテッド。現状プレミアでの立場は怪しく、ライバルであるマンチェスター・シティとのマンチェスター・ダービーではシーズンダブルを食らう羽目になった。そんな状況を脱するためにも、ここからが非常に重要であり、監督人事に期待だ。

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