レアルを苦しめたリュディガーと対峙する日本代表 森保ジャパン“最大火力”はどこまで通用する?

レアルを苦しめたリュディガーはドイツ代表として日本代表と対戦する photo/Getty images

カタールでは初戦で対戦する

今季のCLはディフェンディングチャンピオンとして戦っているチェルシー。今シーズンは両ウイングバックにけが人が出るなど、難しい時期もあったが、CLではラウンド16でリールを撃破。ラウンド8までやってきた。対戦相手は昨季ラウンド4で撃破したレアル・マドリードだったが、絶好調のカリム・ベンゼマを最後まで完璧に止めることはできず、2戦合計4-5で敗戦となった。

非常に残念な結果となったが、何も手ごたえがなかったわけではない。特に2ndレグは攻守に躍動し、3-2でレアルを倒している。守備面ではベンゼマ、ヴィニシウス・ジュニオールからなるレアルの攻撃に対し、リース・ジェイムズ、アントニオ・リュディガーを当て、封じる場面もあった。ベンゼマにゴールを奪われたが、隙をつかれたのはその場面くらいであり、ジェイムズ、リュディガーの能力の高さを再確認するゲームとなった。

そんなリュディガー擁するドイツ代表と日本代表は、ワールドカップ・カタール大会の初戦で当たることになっている。リュディガーはハンジ・フリック率いるドイツ代表でも不動のスタメンであり、日本戦に出る可能性は非常に高い。

リュディガーは190cmと高さのあるセンターバックで、スピードを武器とするアタッカーに対応できるほどの速さを持っている。対人性能が高く、レアルとの120分の死闘ではインターセプト数1回、タックル成功数4回、空中戦に関しては100%の勝率を記録している。また、ビルドアップでの貢献もできる現代的な選手であり、高い位置までオーバーラップすればDFとは思えないミドルシュートを放ってくる。直近ではブレントフォード戦でボックス外からのゴールを決めた。押し込まれることになれば、このリュディガーは攻撃面でも脅威になる。

このように攻守に隙のない選手だが、日本代表は彼を突破してゴールを奪う必要がある。勝機が見込める選手は、三笘薫や伊東純也だろう。両者ともにスピードとテクニックに長けた選手で、アジア最終予選では素晴らしい活躍を見せてくれた。

また、ライン間でボールを受けて素早く前進することのできる久保建英や鎌田大地は、前述したドリブラーたちと相性が良い。久保らが相手を引き付けてドリブラーの使うスペースを作ることができる。また、ここまで招集外だが、191cmの原大智は日本の秘密兵器ともいえる存在だ。シント・トロイデンで今季8ゴールを奪った得点力は魅力的で、ポストプレイや裏へ抜けるスピードもある。彼が三笘や伊東らのクロスに合わせられれば得点の匂いがしてくるはずだ。リュディガーは強敵だが、今の日本が出せる最大火力に期待だ。

欧州最高の舞台であるCLで戦った強者と、約7か月後にはカタールの地で向かい合う日本代表。レアル対チェルシーにはリュディガーをはじめ、カイ・ハフェルツ、ティモ・ヴェルナーといったドイツ代表の選手が多く、次は彼らがサムライブルーに牙を剥くことなる(データは『SofaScore』より)。

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