“意外な男”がベンゼマに代わる第2のCFに タイトル獲得に向けベイルはキーマンとなれるか

ベイルの得点力が活かされることになるか photo/Getty Images

ベンゼマ以外ぱっとしないレアルのCF

現在レアル・マドリードで絶対的な存在となっているストライカー、カリム・ベンゼマ。しかし、彼が欠場する時は誰がセンターフォワードを務めるのか? カルロ・アンチェロッティ監督が見つけた答えはルカ・ヨビッチでもマリアーノ・ディアスでもなく、ガレス・ベイルのようだ。

先日のチャンピオンズリーグ準々決勝チェルシー戦2ndレグはベンゼマがフルで出場したため、出番はなかったものの、その3日前に行われたヘタフェ戦ではベンゼマの交代選手として74分からベイルが出場。ベンゼマが務めていたセンターフォワードのポジションにそのまま入り、1本のシュートを放って試合を終えた。

驚くべきことに、ベイルは出場した直近4試合の全てでセンターフォワードとして出場。2月12日のビジャレアル戦ではベンチ外となったベンゼマに代わり先発出場を果たしている。この試合、ベイルは74分にピッチを退いたが、交代で入ったのがセンターフォワードを本職とするヨビッチだった。

ベイルは3月24日に行われたウェールズ対オーストリアでも2トップの一角として出場。レアルでの出場時と同じ最前線のポジションに入り、2ゴールの結果を残している。1点目では素晴らしいフリーキックを沈め、2点目はショートコーナーからのボールをうまく処理してゴール右隅に決めた。流れからのゴールはなかったものの、ベイルは自身のフィニッシュ精度がまだまだ衰えていないことを証明してみせた。

アンチェロッティもそういったフィニッシュの部分を評価して、ベイルをセンターフォワードで起用しているのかもしれない。裏への抜け出しやポストプレイといったセンターフォワードの動きが得意でなくとも、フィニッシュの精度が高いベイルの方が、ヨビッチやディアスより序列は上なのだ。

さらに、スペイン『AS』はアンチェロッティがベイルに名誉挽回の機会を与えようとしているのではないかとも報じている。レアル・マドリードとの契約満了が迫り、今夏での退団が確実視されているベイル。近年はファンから批判を浴びることも多いが、彼は257試合106ゴール67アシストと偉大な成績を残しており、チャンピオンズリーグ決勝の大舞台でも活躍した。そんなベイルにアンチェロッティは残りの試合で活躍の場を与え、ホームのリーグ最終節レアル・ベティス戦で有終の美を飾らせようとしているのではないかということだ。

こういった点からも、アンチェロッティはベイルを第2のセンターフォワードとして今後も起用することだろう。敬意を払おうとしている監督の気持ちに応えるためにも、ゴールという目に見える結果でチームに勝利をもたらし、願わくばリーグ制覇とチャンピオンズリーグ制覇を置き土産に、今シーズンを終えてほしいものだ。

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