平均2.7本のシュートで1ゴール “仏版ロマーリオ”と呼べる男はそれでも代表2番手or3番手FW

モナコで今季18得点挙げるベン・イェデル photo/Getty Images

驚異の決定力で狙うはリーグ・アン得点王

現在はパリ・サンジェルマンFWキリアン・ムバッペにリードを許しているが、今季中盤までリーグ・アンの得点ランクをリードしていたのはモナコ所属のフランス代表FWウィサム・ベン・イェデルだ。

得点ランク2位のベン・イェデルはここまで18得点を記録し、20得点のムバッペを追いかけている。点差的には十分に逆転可能な数字だ。

ベン・イェデルの凄いところはシュートの精度で、ここまでリーグ戦では49本しかシュートを打っていない。平均2.7本のシュートで1点奪っていることになり、限られたチャンスを確実に活かしているのだ(数字は『WhoScored』より)。

そのベン・イェデルをモナコの指揮官フィリップ・クレメントも絶賛する。比較対象に挙げるのは、ブラジルの伝説的FWロマーリオ氏だ。

「ウィサムはチームメイトに自信と安定をもたらしてくれる。彼は我々がゲームを構築するうえで極めて重要だ。対戦相手は彼を警戒し、彼は味方のためにスペースを生んでくれる。彼はサイズの大きな選手ではないが、本当に特別な資質を備えている。向こうの方がもう少し爆発的だったが、少しロマーリオを思わせる」(仏『Football365』より)。

ベン・イェデルは身長が170cmと小柄だが、それはロマーリオ氏も同じだ(167cm)。ベン・イェデルも一瞬の動き出しと得点感覚に優れており、リーグ・アンの得点ランクでも常連だ。

ただ、フランス代表では2番手か3番手といった立ち位置だ。カリム・ベンゼマ、ミランのオリヴィエ・ジルーなどセンターフォワードは争いが激しい。今年のワールドカップ・カタール大会にもベン・イェデルは招集されるだろうが、出番を得られるかは分からない。

ロマーリオ氏と比較されるほどのストライカーが代表のベンチを温めているのも驚きだが、ワールドカップでもジョーカーにはなれるはず。ここぞという時に得点を決めてくれる勝負強さは世界トップレベルと言っていいだろう。

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