ヴェンゲル氏も怪我を悔やむ“未完の大器” ヴィエラになれた男は過小評価されているのか

フェルナンド・トーレスとボールを競り合うアブー・ディアビ photo/Getty images

アーセナルで長くプレイした

スポーツ選手は体が資本であり、活躍するには健康体が必要になる。しかし、怪我でその体を使えなければどれだけ才能があっても輝けず、ワールドクラスになることは難しい。元アーセナルのMFアブ・ディアビは完成するのが待たれていた未完の大器だ。

フランスのオセールでプロとなり、2006年にプレミアリーグのアーセナルに加わったディアビ。191cmの恵まれた体格と攻守両面で輝くことができる規格外のプレイヤーであり、元アーセナルのパトリック・ヴィエラにプレイが似ていたことからヴィエラ2世とも呼ばれていた。しかし、怪我の多い選手であり、2006年から2015年まで在籍していたアーセナルでは42回負傷離脱していたとされており、能力があるが、起用したいときに“いない”プレイヤーだった。

「ディアビは信じられないほどの運動能力と非の打ちどころのない技術を兼ね備えたユニークな選手でした。ピッチに立つ回数こそ少なかったが、プレミアリーグで最も過小評価されている選手であることは間違いありません。ゲームをコントロールでき、リズムを生み出せる。中盤から推進力のあるドリブルで攻撃を前進させ、得点に関与することができる。彼のプレイを見るのは楽しかったですが、彼は怪我をしてしまいました。彼以上にユニークな選手はもうアーセナルに出てこないかも知れません」

英『planet football』ではディアビのキャリアを振り返っている。その中で元アーセナルのアーセン・ヴェンゲル氏のコメントの掲載されており、「ディアビはパトリック・ヴィエラに最も近く、攻撃での才能がありました。彼がフランス代表でプレイするたびに違いを生んで、高く評価されていましたが、怪我で活躍の場が奪われるのは本当に悲しいです」と実力を称賛しつつ、怪我で満足に活躍できなかったことを惜しんでいる。

プレミアリーグで最も才能に恵まれるも、アーセナルでの在籍9年間ではリーグ戦で124試合にしか出られなかったディアビ。それでも、才能はヴィエラ級であり、彼が怪我なく万全の状態でキャリアを全うする人生が見てみたかった。

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