“ラカゼットよりも優れていた”チェルシー戦の働き 救世主・エンケティアがアーセナルをCL出場に導くことになる?

今季プレミア初ゴールを重要なゲームで決めたエディ・エンケティア photo/Getty images

今季ベストの活躍だった

21日に行われたチェルシー対アーセナルのビッグロンドンダービーは2-4でアウェイのアーセナルが勝利を収めている。アーセナルはここ3戦連敗と苦しい状況だっただけに、ここでの白星は大きい。4位争いをするトッテナムとはこれで勝ち点が同じになっており、CL出場に向けて大きな一歩となった。そんな重要な一戦で大活躍したのがFWエディ・エンケティアである。

アーセナルの下部組織で育ったいわゆる生え抜きの選手であり、リーズへのローン移籍を経験している期待の若手である。しかし、今季はアレクサンドル・ラカゼットの牙城を崩せておらず、リーグ戦では先発は2試合のみ。スタメンでの出番は主にカップ戦となっていたが、チェルシー戦はラカゼットが新型コロナウイルスの陽性反応明けということもあってサウサンプトン戦に続いての先発となった。

すると、13分アンドレアス・クリステンセンのパスミスを見逃さなかったエンケティアが先制点をゲット。相手のミス絡みではあるが、今季プレミア初ゴールをこの重要な一戦で決めてみせた。このゴールで調子が上がったのか、この日のエンケティアはいつもと違った。前線でボールが収まるのだ。以前までのエンケティアはボールが収まらず、前線で起点を作ることができていなかったが、チェルシー戦は切り替えの速いゲームということもあって前線にはスペースがあり、センターフォワードとしての仕事をこなしていた。

さらにエンケティアの躍動は続く。53分にはこれもまたラッキーな形だが、チェルシーの守備陣がクリアし損ねたボールを押し込み、追加点を挙げている。BIG6の対戦でこういったことはそうそう起こらないと考えられるが、こういったゴールは決めることに価値があり、そういう意味ではこの試合のエンケティアは“持っていた”。

この活躍に英『football.london』でエンケティアは称賛されており、「ラカゼットより優れている」との意見も出てきた。少し言いすぎている部分もあるが、エンケティアに継続性がついてくればラカゼットよりも優れていることを証明できる。今後の日程は23日にマンチェスター・ユナイテッド戦、5月2日にウェストハム戦と自身の能力の高さを最大限にアピールすることができる相手だ。もちろん、ラカゼットからスタメンの座を奪う必要があるのだが、チェルシー戦での輝きはミケル・アルテタ監督の目に焼き付いたはずだ。

シーズンの最終盤となって覚醒の兆しを見せているエンケティア。得点もそうだが、何よりポストプレイが光っており、サウサンプトン戦とは見違えるパフォーマンスを披露している。リーグ戦は残り6試合だが、このエンケティアがアーセナルをCL出場に導く救世主となるのだろうか。

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