「ティアニーにはまだ及ばない」と英紙からは酷評も…… チェルシー戦で好機を生み出したタヴァレスをどう評価する?

チェルシー戦ではインパクトを残したヌーノ・タヴァレス photo/Getty images

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確かに守備は不安定だが、攻撃での勢いはすごい

今夏の移籍市場では計6人の実力者を獲得したアーセナル。その中で冨安健洋をはじめアーロン・ラムズデールやベン・ホワイトなど新戦力が即チームにフィットし、21-22シーズンの前半戦の成功に大きく貢献した。しかし、その波に乗り切れなかった選手がいる。SBのヌーノ・タヴァレスである。

ポルトガルの名門ベンフィカでプレイし、今夏にやってきた22歳のタヴァレス。加入当初は起用され評価されることもあったが、徐々に出場機会を減らし、1月のノッティンガム・フォレスト戦では先発ながら35分でベンチに下げられてしまうということもあった。それでも、左サイドバックのスタメンであるキーラン・ティアニーが怪我で起用できなくなり、サウサンプトン戦、チェルシー戦と2試合連続でスタートからピッチに立っている。

4-2と勝利したチェルシー戦ではそのタヴァレスと強みと弱みが明確に出るゲームとなった。

弱みはやはり、守備だ。反応など身体能力自体が低いわけではないが、左サイドで対峙する選手に簡単にクロスを上げさせてしまうなど、対応での悪さが目立っている。しかも、相手はリース・ジェイムズと攻撃的な選手であり、試合を通して何度もひやりとするシーンがあった。

強みは攻撃時のクオリティの高さである。推進力のあるドリブル、クロス以外にもある前線での選択肢、利き足ではない右足も使える器用さとティアニーにはないものを持っている。それが明確に得点につながったのは3点目のシーンだ。敵陣でボールを奪うと勢いよく前進し、エディ・エンケティアに平行の鋭いパスを出してその後ゴールが決まっている。ティアニーであれば浮き球のクロスになっていた場面だが、タヴァレスはグラウンダーのパスでバイタルエリアにいる味方に正確にパスを供給できる。このプレイができる選手はプレミアリーグでもそういないだろう。タヴァレスの攻撃にはロマンがある。

まだまだ粗削りで、英『90min』の採点ではチーム最低点の5点、「まだまだティアニーには及ばない」と厳しい指摘を受けてしまったタヴァレス。しかし、攻撃でのクオリティは期待できるものがあり、今後経験を積めばアーセナルを代表するトッププレイヤーとなるポテンシャルは秘めている。

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