シティにはないMSNやBBCのような強力ユニット ハーランド加入でそれをも超えるフロントスリーの完成となる?

ハーランドの加入でより強力なFWの並びが完成するだろう photo/Getty images

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3トップの完成度でいえばプレミアトップではない

結果を残すチームには前線に強力なユニットがいる。少し前ならバルセロナのネイマール、ルイス・スアレス、リオネル・メッシからなるMSN、レアル・マドリードのクリスティアーノ・ロナウド、カリム・ベンゼマ、ガレス・ベイルのBBC、今ならサディオ・マネ、ディオゴ・ジョタ(ロベルト・フィルミーノ)、モハメド・サラーのフロントスリーが有名だ。彼らは非常に強力で、ボールを持てば3人で簡単にゴール前に運び、ゴールを決められる実力と連携力を持っている。

しかし、ジョゼップ・グアルディオラ率いるマンチェスター・シティにその強力な3トップはあるのか。ないとは言い切れないが、前述した3つのクラブの並びと比較し、少し劣るのは間違いない。残り一枠が欠けているのだ。現状重要なゲームでは右にリヤド・マフレズ、中央にフィル・フォーデンが配置されることが多く、ラヒーム・スターリングやジャック・グリーリッシュ、ガブリエウ・ジェズス、ベルナルド・シウバが残り一枠に入る。

だが、彼らでは物足りないことが多々ある。スターリングはゴール前で決めきれずボールロストすることが多く、グリーリッシュはそもそも大一番であまり使われていない。ジェズスは左ではなくマフレズのいる右ウイングが最適で使いにくく、シウバは最前線ではなくインサイドハーフに入れることで最も良さを発揮できるタイプだ。そのためか、英『FourFourTwo』が作成したプレミアでの3トップランキングではリヴァプールのサラー、マネ、ルイス・ディアスが1位、2位はトッテナムのデヤン・クルゼフスキ、ハリー・ケイン、ソン・フンミンとなっており、シティがジェズス、フォーデン、スターリングでノミネートされ3位となっている。妥当な順位であり、この3トップがより強力となれば今季のプレミアも2位のリヴァプールに大きな差を付けられたはずだ。

そんな3トップに誰が入るのが最適かと悩むのも今季までかもしれない。ボルシア・ドルトムントのアーリング・ハーランドの存在である。以前から獲得が噂されているストライカーであり、英『BBC』によれば合意目前と伝えられている。

ハーランドが加われば3トップの真ん中が埋まり、強力なフロントスリー誕生に一歩近づく。ノルウェー代表FWは近年のシティにいなかった高さのあるストライカーであり、ポストプレイにボックス内の強さとチームにないものを提供してくれる存在である。また、ハーランドを中央で起用すればフォーデンを偽9番で使わずに済む。イングランド代表MFのセンターフォワード起用も多彩で悪くないが、より前を向いた状態でボールを貰うほうが彼のキックセンスが生きる。クロスもシュートも高精度のものを持っており、サイド、もしくはインサイドハーフが彼の適性だと考えられる。

また、2-2の引き分けで終わったリヴァプール戦のようにスターリングをCFに置くことも減るだろう。グリーリッシュもこのような起用が見られるが、フィジカル的に優れた選手ではないため、潰されてボールを回収されることが目立つ。機能せずに、スターリングらをサイドに戻し、フォーデンを中央に戻す采配が今季何度か見られており、それが減るだけでも収穫となる。

プレミア首位、CLではラウンド8まで残るも、強力な3トップの並びが見つかっていないシティ。それでも、加入濃厚とされるハーランドや来夏からシティに合流されるといわれているリーベル・プレートのフリアン・アルバレスが加われば選択肢は増え、より強力なフロントスリーの並びが見つかることになるだろう。

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