インテルの中盤トリオが残す脅威の数字 ラストピースの加入がもたらした得失点差リーグNo.1の完成度

ミランから移籍してきたチャルハノール photo/Getty Images

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得点数も失点数もリーグトップの2位インテル

セリエA第34節では、3位のナポリが勝ち点0に終わり、タイトル争いからほぼ脱落。スクデットはミラノ勢で争うことが濃厚となった。

現在2位のインテルは勝ち点差2で首位ミランの後塵を拝しているものの、試合消化数が1試合少ない。さらに試合内容を見れば、守備は堅いものの攻撃に苦しむミランに比べ、インテルは攻守ともに完成度が上がっている印象。残りの対戦日程なども踏まえると、より優勝に近いのは現状インテルと言っていいだろう。

そのインテルの完成度は得失点数にも現れている。インテルのチーム得点数は71、失点数は26となっておりどちらもリーグトップ。堅守と呼ばれるミランより失点数は4点も少ないのだ。

この攻守の完成度を体現するのに欠かせない存在となっているのが、ハカン・チャルハノール、ニコロ・バレッラ、マルセロ・ブロゾビッチの中盤トリオだ。彼らは中盤でディフェンス的なタスクもこなしつつ、合わせて12ゴール20アシストという数字を残している。チームによってフォーメーションや役割が違うため、単純な比較は難しいが、伊『Gazzetta dello Sport』によれば、ナポリのピオトル・ジエリンスキ、ファビアン・ルイス、エリフ・エルマスのトリオが、インテルトリオの32に次ぐ27という数字を残しているようだ。

ブロゾビッチとバレッラは昨シーズンもインテルの中盤を構成していた選手だが、チャルハノールは今季ミランから移籍してきた選手だ。彼はすぐさまインテルにフィットし、ここまでリーグ戦30試合に出場。中盤のラストピースとしてがっちりハマり、今のインテルに欠かせない存在となっている。

ミランはチャルハノールと給与面などで折り合いがつかず、彼を手放すことになったようだが、昨シーズン4ゴール9アシストを記録している彼がもしミランに残っていたら、攻撃力不足に悩む必要もなかったかもしれない。チャルハノールの加入で完成したバレッラ、ブロゾビッチとの中盤トリオは、残りの試合でも攻守両面において多大な貢献を見せるだろう。

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