6月6日にブラジル代表との対戦が決定 森保ジャパンがFIFAランキング1位との一戦で試したい3つのこと

続々と親善試合の相手が発表されている日本代表 photo/Getty images

注目のゲームとなりそうだ

日本サッカー協会は6月に開催が予定されているキリンチャレンジカップ2022で、ブラジル代表と対戦することになったと先日、発表した。6月の親善試合は4試合予定されており、2日にパラグアイ代表と、6日にブラジル代表と対戦。10日にガーナ代表と14日にはチュニジア代表、もしくはチリ代表との試合が予定されている。スペイン、ドイツのようなワールドカップ・カタール大会で対戦する欧州勢ではないが、現FIFAランキング1位のブラジルと対戦できるのは、今の日本が世界でどの位置にいるのかが分かる良い腕試しとなる。

この4試合で様々なことをテストしたいが、このブラジル戦では今最も信頼のおけるシステムである[4-3-3]で戦う姿を見たい。カタールで対戦するスペイン代表らの攻撃は非常に強力であり、5バックにすべきとの声もあるが、まずは世界最強のブラジル相手にアジア最終予選で慣れ親しんだ[4-3-3]で試合に臨み、どこまで通用するのかが知りたい。

まず、気になるのは中盤3枚の強度がどこまで通用するかだ。怪我がなければアンカーに遠藤航、インサイドハーフに田中碧、守田英正の並びが鉄板となっており、彼らが攻守にバランスを取り、チームを支えている。しかし、このシステムは現状アジアでしか試せておらず、南米や欧州など世界最高峰とされるレベル相手には未知数なのだ。

特に田中、守田には狭いエリアでの展開力、遠藤には両サイド脇のスペースを使われないことが重要になる。田中と守田は縦横無尽にピッチを走り回り、味方をサポートしている。その場面では難しい位置でボールを受け瞬時に前線に展開する能力が試される。アジアではほぼ取られることなく展開できたが、より強度の高まるブラジル代表相手にはどうなるのか。

遠藤の脇のスペースは、アンカーを採用する上では仕方ないことであるが、誰がそのスペースをカバーするのかを試合前に決める必要がある。そうでなければ[4-2-3-1]などシステム変更も視野に入れる必要がある。

後方ではハイプレスにさらされた際のビルドアップが重要だ。アジア最終予選では基本的に自分たちがボールを持って相手を押し込む場面が見られており、逆に自陣に押し込まれることはなかった。そのため、余裕を持ってビルドアップを行えていたが、押し込まれた際にどうやってボールを前進させるのかが今の日本代表では見られていない。最終ラインには冨安健洋や板倉滉など足元の技術が高い選手もいるが、ハイプレスへの回答は用意すべきである。

最後に攻撃の要となる伊東純也、三笘薫の攻撃力がどこまで通用するのかを知る必要がある。アジア最終予選では敵なしの彼らだったが、ブラジル代表が相手となればどうなのか。幸い今の代表にはダニエウ・アウベスやアレックス・テレスとどちらかといえば攻撃に重心を置いたサイドバックが多く、守備職人のような選手はいない。彼らに対し余裕を持って仕掛け、ドリブルから違いを見せられれば良いが、そうでなければかなり苦しい戦いを強いられることになる。

ブラジル代表は親善試合を組むうえでこれ以上ない相手となる。センターバックや中盤などいわゆるチームのセンターラインの選手はワールドクラスばかりであり、特に攻撃陣はタレントだらけだ。攻守両面で世界最高峰のチームであり、今の日本代表の状態を分かりやすく照らしてくれることになるだろう。

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