久保らを上回る“ビッグチャンスクリエイト数9回” 守田とともにポルトガルを盛り上げるジル・ヴィセンテ藤本寛也とは何者か

ジル・ヴィセンテでは10番を背負う藤本寛也 photo/Getty images

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目覚ましい活躍を見せる22歳

サンタ・クララに所属する守田英正のスポルティングCP移籍が噂になっている。まだ正式な発表はないが、ポルトガルメディア『A BOLA』では「合意に非常に近づいている」と報じており、ポルトガルの中でもトップクラブへの移籍が決まりそうだ。

そんな守田に続く存在としてポルトガルで存在感を示しているのが、現在リーグでは5位につけているジル・ヴィセンテのMF藤本寛也だ。今季はリーグ戦で29試合に出場しており、2ゴール1アシストを記録。チームの中心として躍動している。

現在J2リーグで戦っている東京ヴェルディのユースからトップチームデビューし、2020年にポルトガルに渡っている。昨季は途中出場が多く、リーグ戦では985分のプレイタイムに終わっていたが、今季は4月現在で2181分もプレイしている。プレイタイムだけでいえば、守田(2033分)より多く、21-22シーズンは藤本にとって飛躍のシーズンとなったか。

攻撃的なレフティで、ジル・ヴィセンテでは2トップの一角、トップ下、インサイドハーフと複数のポジションを任されている。パスでボールを前進させることができるゲームメイカーで、正確なショートパス、ロングパスで攻撃を作っていく。積極的なミドルシュートも魅力の一つであり、ボールを失えば即時奪還ができる意識の速い切り替えも彼の武器である。

攻撃的なポジションで2ゴール1アシストは少し物足りないとの声もあるが、キーパス38本はチームで3番目の数字であり、ビッグチャンスクリエイト数9回はチームトップ、リーグ全体で見ても12番目の数字であり、味方に絶対的なストライカーがいれば藤本自身の数字はもっと伸びたはずだ。ポルトガルリーグと欧州のトップリーグであるブンデスやリーガ・エスパニョーラの差を考慮すべきではあるが、フランクフルトの鎌田大地は4回、マジョルカの久保建英は3回とビッグチャンスクリエイト数では藤本のほうが数字は上である。

同じくポルトガルのサンタ・クララで活躍する守田が日本代表の中心であるが、藤本が森保ジャパン入りすることはないのか。インサイドハーフでプレイすることもあり、今の代表はそのポジションの人材が足りていない。中盤で攻撃的な働きをできる選手であり、チャンスを生み出すことができる。22歳と若く、ワールドカップを経験させるのも悪くない。今ポルトガルで乗りに乗っているプレイヤーであり、6月の親善試合に招集されても不思議ではないか(データは『SofaScore』より)。

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