グアルディオラのCL制覇には“メッシ”が必要なのか 2度も制した名将にどこか苦手意識のイメージも

CLでは悔しい結果が続いているグアルディオラ photo/Getty Images

今回のレアル戦は試合を終わらせられなかった

マンチェスター・シティを指揮するジョゼップ・グアルディオラは誰もが認める名将であり、これに変わりはない。しかし、チャンピオンズリーグの戦いにはネガティヴな見方もある。

今季は決勝進出まであと一歩のところだったが、準決勝2ndレグの終盤にレアル・マドリードの猛攻を受けてまさかの敗北。グアルディオラの指導者キャリアを振り返れば、チャンピオンズリーグを制覇できたのはバルセロナ時代の2度に限られる。もちろんこの2回も凄いことだが、一部ではリオネル・メッシがいなければチャンピオンズリーグを制覇できないのではとの意見もある。ここがグアルディオラのキャリアで唯一と言っていい気になる部分だ。

2013-14シーズンから指揮したバイエルンでは3シーズン続けてベスト4まで進んだが、レアル、バルセロナ、アトレティコ・マドリードとスペイン勢3クラブに立て続けに敗れてファイナル進出を逃した。

マンCでは昨季こそファイナルに進んだものの、国内リーグで見せている強さに対してチャンピオンズリーグではどこか脆さがある。特に2017-18シーズンには準々決勝でリヴァプール、2018-19シーズンは準々決勝でトッテナムに敗れるなど、国内のライバルに敗れてしまったこともショックが大きかった。

英『FourFourTwo』は、バイエルンを指揮してチャンピオンズリーグ・ベスト4で敗れた2015-16シーズン頃よりグアルディオラのチームを撃破するのに特別な要素は必要ないとの感覚が生まれてきたと指摘する。どこかチャンピオンズリーグに脆い指揮官とのイメージを持つ人が増えてきたタイミングなのかもしれない。

今季も決勝へ近かったのは明らかにマンCの方だ。レアルの粘りも見事だったが、マンCは確実に試合を終わらせるべきだった。ピッチ上で戦っているのは選手だが、グアルディオラの采配にも厳しい目が向けられるのは間違いない。

グアルディオラも短期決戦での試合の終わらせ方には弱点があるのかもしれない。過去のチャンピオンズリーグでは奇をてらったようなスタメンを選択するなど独特の起用法に疑問の声が挙がったこともあり、どこか空回りすることもあった。

チャンピオンズリーグはそう簡単に制覇できるタイトルではないものの、グアルディオラとしてはメッシがいないチームでも制覇したいだろう。それさえ実現できれば、グアルディオラへの疑問の声も消えるはず。それをマンCで実現できるのか、また新たなスタートだ。

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