ミランの2ゴール目はマラドーナ風? スクデット獲得にリーチをかけたテオ・エルナンデスの独走ドリブル

独走ゴールを決めたテオ・エルナンデス photo/Getty Images

難敵相手に2-0の完勝

リーグ首位を走るミランはセリエA第37節で4戦負けなしと好調のアタランタと対戦。この試合ではラファエル・レオンとテオ・エルナンデスがゴールを決め、ミランが2-0の勝利を収めた。

後半11分に決めたラファエル・レオンのゴールは、ジュニオール・メシアスからの浮き球を上手に処理し、キーパーの股を抜いた見事なゴールだったが、2点目のテオ・エルナンデスのゴールはさらに度胆を抜くものだった。

後半30分、ミランゴール目掛けてボックス手前までドリブルで突入してきた選手をラデ・クルニッチがスライディングで阻止。こぼれた球を拾ったエルナンデスはそこからドリブルを開始した。猛スピードで相手を振り切り、相手ボックス付近までボールを運ぶと、やや左に流れながら左足を振り抜いた。グラウンダーのシュートは対角線のゴール右隅を捉え、これがミランの追加点となった。

仏『FootMercato』はこのゴールを“マラドーナ風”と表現。恐らくあの有名なディエゴ・マラドーナの5人抜きゴールと重ね合わせたのだろう。1986年メキシコW杯準々決勝、イングランドvsアルゼンチンの試合で生まれたあのゴールだ。しかし、マラドーナのゴールはハーフウェイライン付近からドリブルを開始したゴールで、単純に距離だけを見れば今回のエルナンデスのゴールの方がドリブル区間は長いものだった。

このエルナンデスのマラドーナ風ゴールにより、ミランはスクデット獲得にリーチをかける。ところが2位のインテルもこの試合後に行われたカリアリ戦で勝利。今節でのミランのリーグ優勝は決まらなかった。

それでもミランの優位は変わらない。インテルとの直接対決を1勝1分で終えているため、勝ち点で両チームが並んだ場合はミランの優勝が決まる。次節のサッスオーロ戦を引き分け以上で終えることができれば11年ぶりのスクデット獲得を自力で決めることになる。最後まで気を抜けない難しい状況ではあるが、久々の歓喜までもう少しだ。

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