ケアーいないのに10試合で8度のクリーンシート “48万ユーロ”でやってきたDFがミランで築く壁

ミランで評価急上昇のカルル photo/Getty Images

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もう新DF獲得は必要ないとの意見も

スクデットへ近づくミランの戦いぶりは、まさに一歩ずつといった表現がしっくりくる。圧倒的な攻撃力で相手を圧倒するような展開は稀で、ここ最近もしぶとく勝ち点3を稼ぐゲームが目立つ。

それを支えるのが守備だ。直近10試合は8勝2分と見事な成績を残しているが、何と失点は僅かに2点。8試合でクリーンシートを達成しており、イタリアらしいウノ・ゼロの勝利も4度あった。

この10試合でセンターバックを務めてきたのが若いフィカヨ・トモリとピエール・カルルだ。特に衝撃はカルルの方か。
2020年の夏に僅か48万ユーロの移籍金でフランスのリヨンからやってきた21歳のセンターバックは、昨季の段階では主力になりきれていなかった。しかし実力は高く、今季も長期離脱しているベテランのデンマーク代表DFシモン・ケアーの穴を見事に埋めている。今の堅守をケアー抜きで維持できているのは強烈なサプライズと言っていい。

トモリもイングランド代表クラスの実力者 photo/Getty Images

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今夏にはリールDFスフェン・ボットマンの獲得に動くのではとも言われるが、伊『Calciomercato』はトモリとカルルのコンビを解消するのは馬鹿げていると主張。ボットマン獲得へ移籍金を投じる動きに待ったをかけている。確かにその資金を攻撃陣に投資する手もいいだろう。

カルルも今季でかなり自信をつけたはずで、これを来季へ活かさない手はない。トモリとカルルは両者とも2025年まで契約を結んでおり、長期的にコンビを任せていきたい。

GKマイク・メニャンが早々にヒットしたこともそうだが、ミランはよく補強が当たっている。カルルがここまで活躍すると予想していたかは分からないが、こうした良いサプライズもスクデットへ近づけている理由だ。

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