シティ、リヴァプールの2強の牙城を崩すことは可能? 彼らとの相性がいいコンテ・スパーズへの期待

後半戦は手ごたえのあるゲームが続いたコンテ・スパーズ photo/Getty images

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短い期間でコンテはチームを復活させた

今シーズンのプレミアリーグはマンチェスター・シティとリヴァプールの2強だった。シーズン開始直後は彼らにチェルシーを含む3強だったが、補強が上手くチームにフィットしなかったことや社会情勢の影響もあって失速。終盤はシティとリヴァプールに追い付くことはできなかった。

今後もこの形が続くと予想できるが、2強状態を崩す可能性のあるクラブがいる。それがトッテナムだ。

今季はアントニオ・コンテをシーズン途中で招聘し、そこからCL出場権を獲得できる4位にまで順位を上げた。冬の補強は大成功であり、コンテが来たことでチームは上昇気流に乗った。

2強状態を崩す根拠としては補強の上手さがある。まだコンテが来てから1度の移籍市場しか経験していないが、そこではロドリゴ・ベンタンクールとデヤン・クルゼフスキを獲得。両者ともにユヴェントスでは絶対的な地位を築いた選手ではなかったが、すぐにチームにフィットし終盤では欠かせない戦力になっている。彼らはコンテが望んだ選手であり、夏の移籍市場で冬の再現ができれば一気にスカッドが充実することになる。英『The Telegraph』によれば来夏には1億5000万ポンド(日本円にして約240億円)の予算が用意されているようだ。

2つ目にシティ、リヴァプールとの相性の良さがある。シティには(〇1-0)、(〇3-2)とシーズンダブルを達成しており、リヴァプールには(△2-2)、(△1-1)と2度引き分けている。特にシティとはスタイルのかみ合いが良く、こちらの堅守速攻が刺さった。明らかにシティはスパーズを苦手としており、この流れを継続できればシティから今後も勝ち点を奪うことは可能だ。

懸念点としてはどう取りこぼしをなくすかになる。リーグ戦は全38試合あり、その中で最も勝ち点の多いクラブが優勝する。そのため今季のシティはスパーズに2敗しながらも他の試合ではできるだけ負けずに勝ちきっている。今季のスパーズはこれができておらず、来季の補強でどれだけ長いシーズンを戦い切れるチームになるかがカギになる。来季はCLでの戦いもあり、リーグ戦と並行して戦う必要がある。

短い期間でスパーズを立て直したコンテ。その手腕は確かであり、来季はスパーズがプレミアリーグを面白くする存在となるのだろうか。

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