ミランはトモリ、カルルに次ぐ第3のCBを逃すのか オランダ代表ボトマン獲得に立ち込める暗雲

リールで活躍するボトマン photo/Getty Images

トモリ、カルルの間に割って入ることが期待される

フィカヨ・トモリ、ピエール・カルル、マイク・メニャンの3人を中心とした堅守が光り、11年ぶりのリーグ優勝を果たしたミラン。守備陣は主将のCBアレッシオ・ロマニョーリの退団が濃厚となっており、リールのCBスヴェン・ボトマン獲得が噂されている。しかしここに来てボトマン獲得失敗の懸念も出てきているようだ。

ボトマンはオランダ代表の22歳で、193cmの長身に加え左利きと需要の高い選手だ。怪我などもあって今季はリーグ戦25試合の出場に終わったが、昨季は37試合出場とリールの守備を支え続けた。

ボトマンがセリエAでも持ち味を発揮できるのであれば、トモリ、カルルに何かあってもその穴をきっちりと埋めてくれるはず。場合によってはカルルを本来のポジションである右SBで起用し、3人を同時に出場させることもできるだろう。

シーズンを終えたミランはいよいよボトマン獲得に本腰を入れたいところだったが、伊『calciomercato』によれば、現在勃発しているミランの所有権を巡るいざこざの影響で、ボトマンに関する交渉が全てストップしているといい、ニューカッスル・ユナイテッドに彼を横取りされる可能性があると報じている。

ミランのスポーツディレクターであるパオロ・マルディーニ氏は、リールと3000万ユーロ+ボーナスの移籍金で取引を進め、ボトマン本人とは年間300万ユーロ+ボーナス、2027年6月までという条件で交渉を進めていたようだが、そういった努力も水の泡となってしまうかもしれない。

若手の即戦力であるボトマンを逃せば大きな痛手であることは間違いないが、トモリとカルルが元気な限りはボトマンがベンチを温めることが予想され、それはそれでもったいない。負傷離脱するまで守備の要を担っていたベテラン、シモン・ケアーや22歳のマッテオ・ガッビアがいることを考えれば頭数は揃っており、ボトマンを逃しても大惨事とはならないだろう。

復帰後のケアーがどれだけのパフォーマンスを披露できるかが不安要素ではあるが、このままいけばガッビアにもそれなりの出場機会が与えられるはず。ミランの下部組織出身でユース年代のイタリア代表経験もあるガッビアを実践で鍛えていけると考えれば、むしろプラスと言えるかもしれない。

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