冬開催のW杯ならイングランドは強い? “走ってファイトする”イングランドのフィジカルが活きる可能性

EURO2020ファイナリストでもあるイングランド代表 photo/Getty Images

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コンディションの状態は過去のW杯と異なるか

今年のワールドカップ・カタール大会は、過去の大会とは大きく異なる展開になるかもしれない。理由の1つに挙げられるのが開催時期だ。

通常は夏開催だが、今年のカタール大会は11月から12月にかけて開催される。欧州のクラブもスケジュールが変わっており、選手たちのコンディションにも変化があるだろう。

カタール大会ではイングランド代表が面白いチームになるかもしれないと語るのは、自身もイングランド代表を指揮したことがある名将ファビオ・カペッロ氏だ。
「私はイングランドのフットボールが好きだ。プレミアリーグも好んで見ている。しかしワールドカップでの問題は、イングランドの選手たちがシーズン終了後に疲労を抱えて合流してくるところにある。今季のリヴァプールを見ただろう? CL決勝のレアル・マドリード戦は彼らにとって今季63試合目であり、フレッシュではなかった。上手くプレイしていたが、いつものスピードはなかったように思う。だが、今回のワールドカップは11月と12月だ。イングランド代表の指揮官として、私は常々9月、10月、11月なら世界のどのチームとも戦えると言ってきた。なぜなら状態がフレッシュであり、走れるし、メンタルもクリアだからだ。次のワールドカップはイングランドにとって本当に良い大会になると思うよ。彼らはフレッシュな状態で大会に臨めるだろう。63試合戦い終えたあとのリヴァプールとは違ってね」(英『The Sun』より)。

これは欧州5大リーグすべてに言えることではあるが、実際にイングランドのプレミアリーグは過密日程で有名だ。今季もリヴァプールは4冠をかけて戦っており、試合数的にはかなりの忙しさだ。ローテーションしているとはいえ、選手たちに疲労は溜まっていただろう。

シーズン終了後ではなく、シーズン途中に挟まれるワールドカップは選手たちのコンディションをどう変えるのか。イングランドは実力的にも昨夏のEURO2020で準優勝に輝いており、カタール大会でも優勝候補の一角に挙げられる。カペッロ氏が期待するようにコンディションが整っているならば、伝統の1つであるキック&ラッシュ戦法が炸裂する可能性も考えられる。開催時期がチームにどんな変化を与えるかは今大会の注目ポイントだろう。

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