献身性で勝利に貢献したU-21日本代表唯一の大学生FW 前線で“守備の主役”となった佐藤恵允の存在感

後半からピッチに立ち存在感を残した佐藤恵允 photo/Getty images

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今大会で一気に知名度を上げることになるだろう

12日にU-23アジアカップで韓国代表と対戦した日本代表。今大会には2つ学年が下になるU-21のチームで出場しているが、アジアのライバルであるU-23の韓国代表に対して3-0と強さを見せつけた。

この大事な韓国戦で輝きを放ったのがトップ下での出場となった鈴木唯人だ。直接フリーキックでのゴールを含む2ゴールを決めており、65分細谷真大の得点にも絡んでいる。全3点に関わる大活躍で、アタッキングサードで違いを生み出した。残したインパクトは大きく、今年の夏にでも海外に行く可能性は高い。日本の前線には実力者が多く、鈴木が攻撃の主役とすれば守備で主役になったのは途中からピッチに立ったFW佐藤恵允だろう。

現在は明治大学に通う、現役大学生の佐藤。今回選ばれた23名の中では唯一の大学生で、グループステージ3試合目のタジキスタン戦で初先発を飾り、初ゴールを決めて見せた。
韓国戦では斉藤光毅に代わって左にサイドに入った。日本は後半の頭から押される展開となったが、佐藤の積極的な守備が効いた。54分の場面がそうで、左サイドをドリブルで突破され日本はピンチとなったが佐藤がボックス内で2度素晴らしい寄せを見せて相手にシュートを打たせていない。続く58分の場面でも右サイドを突破しようとする相手に対して寄せて攻撃を食い止めた。残念ながらコーナーキックになってしまったが、前線の選手が走ってくれることで後方の守備者は非常に助かるのだ。岡崎慎司や前田大然といったアタッカーは前線からの献身的な守備を高く評価されており、佐藤も今後同じようなプレイを続ければ確実に評価は高まることになる。

佐藤の良さは守備だけにならないことで、63分には左サイドの深い位置からクロスで、83分には同じく左サイドから強烈なシュートで存在感を示している。タジキスタン戦に続いてのゴールとはならなかったが、大きなインパクトを残したに違いない。

試合を通じての支配率は43%と低かった日本代表。特に後半はピンチの連続だったが、前線の佐藤が守備に走り、チームに安定感を与えている。スピードもある選手で、カウンターでは並走して選択肢を増やすことができる。まだプロにはなっておらず今後Jリーグのチームで争奪戦になるのは間違いないだろう。

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