レアルが解決したいベンゼマのバックアッパー問題 ユース育ちの俊英が4年に及んだ武者修行の成果を発揮できるか

今季後半はヘタフェで活躍 photo/Getty Images

レアルのCFは層が薄い

現在レアル・マドリードのCFはカリム・ベンゼマの定位置となっているが、彼の代役を務めたFWルカ・ヨビッチとFWマリアーノ・ディアスはカルロ・アンチェロッティ監督の信頼を掴みきれていない。2018年以来、ローン移籍で経験を積んでいたFWボルハ・マジョラルはレアルとの契約が残り1年となるが、来季は彼がベンゼマの2番手を務める可能性もある。

レアルのユースで育ったマジョラルは2017-18シーズンにトップチームでチャンピオンズリーグ優勝も経験したが、2018年の夏からここまでの4年間はレバンテで2シーズン、ローマで1シーズン半、ヘタフェで半シーズンを過ごした。

レバンテでの最初のシーズンはリーグ戦3ゴールとやや苦戦したものの、2年目はリーグ戦8ゴールとそれなりの結果を残した。ローマに移った2020-21シーズンはリーグ戦とヨーロッパリーグの2大会で計17ゴールと爆発し、チームのトップスコアラーとしてシーズンを終えた。

ジョゼ・モウリーニョ監督がローマの指揮官に就任した2021-22シーズンは出場機会が急激に減ったものの、1月にヘタフェへ活躍の場を移すとリーグ戦18試合で6ゴールを記録し、チームの1部残留に大きく貢献した。

この4年間の成果をレアルでぶつけてみたい気持ちも少なからずあるはず。スペイン『AS』によれば、マジョラルはスペインのTV番組『Chiringuito』のインタビューでこのようなコメントを残したという。

「プレシーズンが始まってから何が起こるか見てみるよ。自分の意思で決められることではないけど居場所が欲しい」

ヨビッチとマリアーノの今季リーグ戦出場時間はそれぞれ369分、342分となっており、彼らが残留したとしてもマジョラルの付け入る隙は十分にあるだろう。パリ・サンジェルマンのFWキリアン・ムバッペが加入しなかったこともマジョラルにとっては大きいはず。はたしてアンチェロッティ監督は彼を必要とするのだろうか(データは『FBREF』より)。

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