“クロアチアのメッシ”と呼ばれた男ももう26歳 2部でも1ゴールしか奪えぬ厳しい現実

レディングでプレイしてきたハリロビッチ photo/Getty Images

16歳でA代表デビューと最初は順調だったが……

リオネル・メッシと比較されてきた選手は多いが、その派手な肩書は若い選手たちにとっては強烈なプレッシャーとなる。中にはプレッシャーに押しつぶされた者もいるだろう。

クロアチアのメッシと言われながら、思うようなキャリアを描けていないMFアレン・ハリロビッチもその1人と言える。

クロアチアの名門ディナモ・ザグレブより出てきたアタッカーは、2014年にバルセロナと契約。当時のバルセロナにはメッシが君臨しており、クロアチアのサッカーファンはメッシとハリロビッチ共演の未来を思い描いていたかもしれない。

しかし、ハリロビッチはバルセロナでまったく結果を残せなかった。2016年にはドイツのハンブルガーSVへ完全移籍し、その後もスペインのラス・パルマス、ベルギーのスタンダール・リエージュ、オランダのヘーレンフェーンなどレンタル移籍で各地を転々としてきた。途中からハリロビッチがどのクラブにいるのか把握できなくなった人も少なくないはずだ。

そんなハリロビッチは今月18日に26歳を迎えた。まだ10代だった2013年にクロアチア代表デビューを果たすなどスタートは上々だったが、期待の若手と言われたハリロビッチももう中堅世代だ。当然ながらこのクラブキャリアで代表へ招集するのは難しく、ハリロビッチが最後にクロアチア代表でプレイしたのは2019年のことになる。

2020年にはイングランド2部のバーミンガムへ移籍し、昨夏には同じイングランド2部のレディングへ。まさかの2部でのプレイとなったわけだが、今季のハリロビッチは怪我もあって11試合にしか出場できなかった。成績は1ゴール2アシストと寂しく、今夏にはレディングを離れる予定となっている。

クロアチア代表は2018年のワールドカップで準優勝に輝いており、予定ではハリロビッチもそのメンバーの中心になっているはずだった。クロアチアのメッシと期待は大きかったが、キャリアは思いもよらぬ方向へと動いている。

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