柏レイソルに黒星もヴィッセル神戸が後半で示した勢い ドリブラー・汰木康也が最下位脱出の救世主となる?

ヴィッセル神戸で輝く汰木康也 photo/Getty images

期待できるパフォーマンスであった

17試合を消化して未だ勝ち星2つと苦しいヴィッセル神戸。勝ち点11でリーグ最下位となっており、18日の柏レイソル戦では1-3と黒星を喫してしまった。ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督就任後も波に乗れておらず、深刻なチーム状況になっている。

柏戦では新たな試みとして3バックを導入した。しかしこれが上手くいかず、ビルドアップで攻撃が前進しない。橋本拳人のゴールで先制はしたが、カウンターからの得点であり、ボール保持から攻撃の形が見られなかった。

後半は普段通りの4バックにシステムを変え、汰木康也をピッチに送り出した。この采配が大当たりだった。左サイドハーフに入った汰木はボールが収まる選手であり、敵陣で時間を作ることができる。前半はアンドレス・イニエスタしかボールをキープできる選手がおらず、攻撃が前進しなかったため汰木の投入は大きかった。

汰木の強みはドリブルであり、ボールを失わずに相手の脅威になることができる。走れる選手であり、顔を出してボールを呼ぶことで後方のビルドアップの出口となっていた。76分には取り消されてしまったが、武藤嘉紀の幻のゴールの起点となるクロスを供給している。足元だけでなくスペースでボールを呼び込むことができる汰木だからこそ生まれたチャンスであり、勢いをチームにもたらした。

残念ながらゴール奪取とはならなかったが、後半汰木を投入した普段の4バックから生まれたチャンスは多く、可能性を感じられる戦い方だった。汰木は終始存在感を見せており、7月に開催されるE-1選手権での招集は十分に考えられる。

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