決まらない“人気銘柄”ティーレマンスの去就 英紙が主張する移籍を決断できないわけ

去就が不透明なユーリ・ティーレマンス photo/Getty images

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残留の可能性も出てきた

21-22シーズンの夏の移籍市場に続き、大型補強が予想されるアーセナル。すでにサンパウロからFWマルキーニョス、ポルトからMFファビオ・ヴィエイラを獲得している。さらにアヤックスのリサンドロ・マルティネスやマンチェスター・シティのガブリエウ・ジェズス獲得濃厚ともいわれており、一気に選手層が厚くなる。

しかし重要な中盤の底の補強が進んでいない。ヴィエイラは中盤の選手だがアタッカーよりのプレイヤーであり、マルティネスもそのポジションでプレイできるが最終ラインでの起用が主になるだろう。

ターゲットとされているのはレスター・シティのユーリ・ティーレマンスだ。25歳のベルギー代表MFで、豊富な運動量を武器に攻守両面で輝くことができる。トーマス・パルティの相方にも、パルティ本人の代役も務めることが可能な選手であり、ガーナ代表MFが怪我の多い状況であれば絶対に獲得しなければならない人材である。だが、獲得には至っておらず、合意から遠のいたなんて報道もある。
英『The Athletic』ではアーセナルと合意しないこの状況について11月に開催されるワールドカップ・カタール大会が影響していると主張している。まず移籍そのものがパフォーマンス低下につながるリスクであり、アーセナル移籍後継続したプレイタイムを得られない可能性がある。ティーレマンスはベルギー代表では主力であり落選は考えられないが、コンディションが整わない中でカタールに行きたいとは思わないだろう。であれば、レスター在籍中にW杯を戦い、終わった冬の移籍市場でチームを変えることも可能だ。

例年であればシーズン終了後に行われることになるW杯だが、2022年のカタール大会は欧州リーグのシーズン真っ最中の11月に開催される。シーズンは8月から始まり本戦まで約3カ月しかない。W杯での活躍に焦点を置く選手からすれば移籍は大きなリスクであり、ティーレマンスが移籍を決断しない一つの要因なのだろう。

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