バンジャマン・メンディが起用できなくなったことで昨季はカイル・ウォーカー、オレクサンドル・ジンチェンコ、ジョアン・カンセロの3人が主力となってサイドバックの2つのポジションをローテーションしていたマンチェスター・シティ。リーグ戦、2つのカップ戦に加えCLを戦うこの過密日程を3人でこなすのは不可能であり、ジョン・ストーンズやネイサン・アケがそのポジションに入ってチームを助けることもあった。
そういったこともありシティは新たなサイドバックとしてブライトンのマルク・ククレジャ獲得を目指している。守備に定評のあるレフティでサイドバックだけでなく、3バックの左でもプレイできるユーティリティ性を持っている。
保有選手でいえば21-22シーズンはポルトガルのブラガにローンで出されていたDFヤン・コウトがいる。
ブラジルのコリチーバでキャリアをスタートさせ、2020年にシティに引き抜かれたコウト。その後はジローナ、ブラガとレンタルで出場機会を得ている。21-22シーズンのブラガはポルトガルのプリメイラリーガを4位で終えるなど好調であり、その中でコウトは右のウイングバックとして42試合に出場して1ゴール4アシストを記録している。
攻撃的な選手であり、パスとドリブルの技術が高い。相手の意表を突くアイデアを持っており、シティであればジョアン・カンセロに近いタイプだ。ドリブル成功数32回、ビッグチャンスクリエイト数8回はどちらもチームで2番目の好成績を残すなど欧州に適応しており、十分にシティのトップチームで試す価値のある選手だ。カンセロが大きなライバルとして立ちはだかるが左でもプレイ可能な両サイドバックであり、右サイドの攻撃的な駒としてプレイタイムを与えるのも面白いだろう。
英『Squawka』の“この移籍市場で注目すべきウイングバック10人”にランスのDFジョナタン・クラウスやホッフェンハイムのDFダビド・ラウムらと共にコウトの名前が挙げられている。クラウスはチェルシーが、ラウムはシティやマンチェスター・ユナイテッドが注目している選手であり、彼らと同列に語られるほどの成長を見せている。まだ20歳と若くポルトガルで経験を積ませるのも悪くないが、ブラジルが誇る新星の今後に期待だ(データは『SofaScore』より)。