アンチェロッティはアザールを復活させたい? 捨てきれぬ“0トップ”のアイディア

レアルでなかなか実力を発揮できないアザール photo/Getty Images

W杯へベンゼマ&ヴィニシウスの負担軽減は必須

昨季リーガ・エスパニョーラとチャンピオンズリーグ制覇のダブルを達成したレアル・マドリード。新シーズンはさらなる飛躍を狙ってのシーズンとなるが、昨季とは状況が大きく異なる。

これはどのクラブにも共通することだが、この冬にはワールドカップ・カタール大会が控えている。これまでとは異なる冬の開催で、シーズン途中に選手たちが一斉に代表へ向かうことになる。それもワールドカップは4年に1度の祭典で、普段の親善試合とは選手のテンションも変わってくる。疲労や怪我を抱えてワールドカップから戻ってくる選手もいるはずで、クラブはそうした予測しづらいトラブルに備えなければならない。

レアルで気になるのはベテラン陣だろう。中盤ではクロアチア代表のルカ・モドリッチ(36)、前線ではフランス代表に戻っているカリム・ベンゼマ(34)だ。モドリッチは9月に37歳、ベンゼマは12月に35歳を迎え、大ベテランの領域にある。新シーズンに関してはローテーションが不可欠だろう。

中盤は今夏にオーレリアン・チュアメニを迎えるなど人員が揃いつつあるが、センターフォワードは昨季もベンゼマに依存しがちだった。ベテランではないが、左ウイングのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールも替えの利かなかった選手で、昨季は52試合に出場している。

ヴィニシウスもワールドカップに参戦する可能性が高く、レアルとしてはシーズン中から2人を適度にローテーションさせていきたい。カギとなるのは、ベルギー代表FWエデン・アザールだろう。

ベンゼマのバックアッパーとなるFWを獲得することも重要だが、スペイン『as』は指揮官カルロ・アンチェロッティがアザール復活プランに意欲的と伝えている。それもベンゼマを休ませる際の0トップ案もあるようで、実際にアザールが機能してくれればこれほど大きな戦力プラスはない。

アザールもベルギー代表のエースとしてワールドカップへ向かうことになり、クラブでリズムを掴んでおきたいはず。モチベーションは高いと予想でき、名将アンチェロッティとしては何とかアザールの良さを引き出したい。諦めるには惜しい才能だが、マドリードの地でアザールが真の輝きを放つときはくるか。

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