伝説の始まりは15年前 A・サンチェス、ビダル、メデル、イスラら“チリ黄金期”の終わり

チリ代表の絶対的エース・サンチェス photo/Getty Images

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U-20W杯で3位に入った15年前

もう一度育成年代から黄金期を作っていけるだろうか。1つの時代に区切りがついたチリ代表に注目したい。

チリはコパ・アメリカ2015、2016を制するなど、2010年代に大きな成功を収めたチームだ。7年前はブラジル、アルゼンチンとも互角に戦う力があり、3バックを中心に魅惑の攻撃を繰り出すチリのサッカーに惚れたファンも多かっただろう。

彼ら黄金期の始まりは、15年前にある。スペイン『as』によれば、当時U-20ワールドカップ2007に参戦していたチリ代表を指揮していたホセ・スランタイは大会前からベスト4に入れるとの自信を抱いていたという。
実際にチリは3位に入るのだが、スランタイが自信を持つのも当然だろう。当時のメンバーにはDFマウリシオ・イスラ(当時18歳)、ガリー・メデル(19)、MFアルトゥーロ・ビダル(20)、FWアレクシス・サンチェス(18)とその後のA代表を引っ張る実力者が名を連ねていたのだ。

U-20の大会に当時18歳だったサンチェスらが選出されているのも特長的で、スランタイの期待通り若きチリは躍動。チリはベスト16のポルトガル戦をビダルのゴールで1-0と退けると、ベスト8ではナイジェリアを4-0で撃破。

準決勝ではアルゼンチンに0-3で敗れたが、3位決定戦でオーストリアを撃破して3位に入った。2013年にもチリはU-20ワールドカップに参戦しているが、それ以降は予選敗退が続いている状態だ。

A代表もサンチェスやビダルが全盛期を過ぎ、今年のワールドカップ出場を逃してしまった。チリにとっての黄金時代は終わり、また1からチームを構築していかなければならない。サンチェス、ビダルに続く若手タレントの登場に期待したいところではあるが、再び育成年代から結果を出していけるのか。この15年の物語は見事だったが、このままでは2026年大会のワールドカップ出場も厳しいかもしれない。

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