「トップで戦うには十分でない」とボランチコンビにユナイテッドOBが痛烈批判 赤い悪魔の中盤問題はいつ解決するのか

マクトミネイとフレッジのコンビには再び批判が寄せられている photo/Getty images

ブライトン戦は難しいゲームだった

アヤックスで成功を収めたエリック・テン・ハーグのマンチェスター・ユナイテッドでの旅が7日のプレミアリーグ第1節ブライトン戦でスタートした。

シーズン前のプレシーズンマッチではリヴァプール相手に4-0での快勝を収めるなど上々のスタートを切ったユナイテッドだが、プレミアリーグはそう甘くはなかった。フレッジ、スコット・マクトミネイを中盤に配置したが、出口となる彼らをブライトンにふさがれ、ボールが前に進まなかった。そのため守備に回る時間が多くなり、前半だけで2失点。良い攻撃を見せるシーンもあったが、ポゼッションを重視するチームでビルドアップが機能不全になるのはまずい。

この試合を受けて英『Daily Mail』では元マンチェスター・ユナイテッドのロイ・キーン氏がフレッジとマクトミネイの中盤に「プレミアリーグのトップで戦うには十分ではない」と痛烈な批判をしている。しかも問題なのはこれが初めてではないことであり、キーン氏は以前から指摘してきたと加えている。

実際にダブルボランチのクオリティは以前から指摘されており、今夏での中盤の補強は必須とされていた。しかし補強されているのはサイドバックやセンターバックの選手であり、昨季課題とされていた中盤の配球面での向上はない。

ブライトン戦での数少ない好材料となったのが、クリスティアン・エリクセンの中盤起用だ。試合開始序盤は偽9番的な立ち位置だったが、フレッジがベンチに下がったことで中盤の底に入って素晴らしいパスを供給しており、ユナイテッドが求めていたビルドアップを実現させている。英『90min』の試合後評価も「MFに戻ってからより快適に見えた」といわれており、彼の実力は今でも健在である。

しかし守備強度は気になる。ブライトン戦の後半は攻め入る時間が長かったため特別気にする必要はなかったが、例えば23日に行われるリヴァプール戦でエリクセンのボランチ起用は難しいだろう。少なくともブライトンのモイセス・カイセドのようなボールハンターと組ませる必要がある。が、ユナイテッドにはそのような人材が不在であり、今後の移籍市場で獲得するのか。

テン・ハーグ就任も昨季からの課題が改善されていないユナイテッド。ビルドアップの整備はそう簡単なことではないが、この問題を解決しなければユナイテッドのクオリティ向上は望めないといえる。

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