監督でもレジェンドになれる? 評価怪しいジェラードVSランパードが実現

アストン・ヴィラを指揮するジェラード photo/Getty Images

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現在はプレミア中堅クラブで奮闘中

長年のサッカーファンにとっては時代を感じさせる顔合わせだろう。12日、イングランド・プレミアリーグではアストン・ヴィラVSエヴァートンのカードが予定されている。アストン・ヴィラを指揮するのは元イングランド代表のスティーブン・ジェラード、エヴァートンの指揮官はジェラードと代表でチームメイトだったフランク・ランパードである。

両者ともイングランドと世界を代表するレジェンドMFであり、プレミアリーグではリヴァプールとチェルシーの選手として何度も激突してきた。それが今回は指揮官として顔を合わせることになる。

ただ、選手と指揮官はまったく別の仕事と言っていい。現役時代の名手が引退後に名将となる保証はない。事実ジェラードとランパードの指揮官としての評価は、現段階では少々怪しいと言わざるを得ない。
ランパードはクラブのレジェンドとしてチェルシーでの仕事を任され、積極的に若手を起用するなどアグレッシブな姿勢は見せた。しかし、チェルシーでの成績は84試合で44勝15分25敗。チェルシーが補強禁止処分を受けていたことも考慮すべきだが、全体的には合格点と呼べる仕事ぶりではなかったか。

昨季途中からはエヴァートンを指揮しているが、クラブの状況は悪い。昨季は終盤のミラクルで残留を手にしたが、今季も残留争いに巻き込まれると予想する人は多いだろう。ランパードにとっては難しいミッションだ。

エヴァートンを指揮するランパード photo/Getty Images

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一方のジェラードはスコットランドのレンジャーズでリーグ制覇を達成。青年指揮官としては上々の滑り出しで、昨年11月よりアストン・ヴィラの指揮官に就任した。そこでも就任から連勝スタートを切るなど、その手腕を評価する声もある。

ただし、昨季の終わり方はあまり良いものとは言えなかった。今季開幕戦となった6日のボーンマス戦も0-2で落としてしまったが、昨季から数えるとジェラード率いるアストン・ヴィラは直近12試合で2勝しか収めていない。その2勝も昨季降格したバーンリー、ノリッジ・シティ相手の勝利だ。

チームは今夏にマルセイユを離れたMFブバカル・カマラ、セビージャからDFディエゴ・カルロスを獲得するなど積極的に動いており、バルセロナからレンタルで加入していたMFフィリペ・コウチーニョも完全移籍に切り替えた。この3名は開幕戦のボーンマス戦にも先発しており、戦力は中堅クラブとしてはまずまずだ。理想としてはトップ10入りを狙いたい。

エヴァートンの方はチェルシーとの開幕戦を0-1で落としており、両チームは初勝利を懸けて12日に激突することになる。当然ながら連敗は避けたいはずで、英『The Sun』も今回の直接対決で黒星を喫した方は立場が危うくなると見ている。

特にジェラードの方は初戦で昇格組のボーンマスに敗れているだけに、昨季残留ギリギリだったエヴァートンにまで敗れたとなれば危険信号だ。両者とも現役時代の実績は申し分ないが、名将になっていけるのか。まだ指揮官としては駆け出しではあるが、何かと注目される対決となりそうだ。

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