ガーナーら若手を使えと訴えるファーディナンド マンUの起爆剤はどこにある

古巣の状況に苦言を呈した photo/Getty Images

2試合を終えて勝ち点0

開幕戦2連敗を喫し、ブレントフォード戦では4失点の屈辱を味わったマンチェスター・ユナイテッド。次節は強豪・リヴァプールとの一戦を控えるが、何を変えるべきなのか。

プレシーズンにCFとしてメインで起用されていたFWアントニー・マルシャルは、リーグ開幕戦前のアトレティコ・マドリード戦で負傷。エリック・テン・ハーグ監督は、MFクリスティアン・エリクセンの偽9番や、チームへの合流が遅れたために、コンディションに不安のあったFWクリスティアーノ・ロナウドを起用することで対応した。

しかし、初戦のブライトン戦は1-2で落としてしまい、次のブレントフォード戦では、有効だったエリクセンの3列目起用をスタートから採用。それでもGKダビド・デ・ヘアのミスやセットプレイ、カウンターから失点し、試合開始35分で4点を失う事態に陥った。

世界屈指のセンターバックとして名を馳せた、マンチェスター・ユナイテッドOBのリオ・ファーディナンド氏は、自身が主催するYouTubeチャンネル『FIVE』で現在のマンUの問題点について指摘。ファーディナンド氏はこれまで、若い選手たちを先発メンバーに含めることに消極的だったようだが、ブレントフォード戦を見て意見を変えた模様。「若い選手たちを使うべきだ」と提言している。

「なぜなら、努力を怠ればユニフォームを着る資格はない。一生懸命取り組まないなら、ユニフォームを着る資格はない。ボールを持ってプレイする度胸がないのなら、ユニフォームを着る資格はない。自分を追い込んでいない時点で、ユニフォームを着る資格はない」

「MFジミー(ジェイムズ)・ガーナー、MFチャーリー・サヴェージ、MFジダン(・イクバル)など、若い選手もいる。彼らが長い目で見て十分な選手であるかどうかは、私にとっては重要ではない。その先にあるものだと思う。選手たちにメッセージを送る必要があると思う。『このユニフォームを着続けることはできないぞ』と」

「ミスに次ぐミス、毎週のやる気のなさ、そこでの意欲のなさ、舞台裏での不平不満。きっとみんな文句を言いながら、指をくわえて見ているんだろう。このままだとよくないから、若い選手たちを起用するんだ」

ガーナー、サヴェージ、イクバルの3選手は、プレシーズンでテン・ハーグ監督が積極的に試していた若手の中盤戦士たち。サヴェージとイクバルに関してはこの2戦、メンバー入りを果たしていなかったが、昨季ノッティンガム・フォレストで大きく成長したガーナーは、ベンチ入りしながらも全く起用されなかった。

そして、英『The Athletic』によれば、テン・ハーグ監督はガーナーに適切なオファーが届いた場合、彼の退団を許可することにしたという。ガーナーには現在約1400万ポンド(23億円)の値札がつけられているようで、この資金を新戦力獲得の足しにするつもりなのかもしれない。

最悪の場合、今季はテン・ハーグ監督の戦術浸透と若手育成のシーズンと割り切ってしまってもいいような気がするが、このような方針を見る限り、フロントや監督の考えは異なるのだろう。ファーディナンド氏の言うように、中堅以上の選手たちに刺激を与えるという意味でも、若手を起用してみる価値はあるはずだが、テン・ハーグ監督はリヴァプール戦でどのような采配をふるうのか。

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