因縁のウルグアイにリベンジを 12年前の“ハンド事件”忘れられぬガーナのスーパーエースが再び燃えてきた

ウルグアイ戦でPKを外したギャン photo/Getty Images

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ガーナ代表復帰もある

ガーナ代表通算109戦51ゴール。出場試合数、得点数ともに歴代1位に君臨するのがFWアサモア・ギャンだ。

センターフォワードのギャンは21世紀のガーナサッカー界を最前線から引っ張ってきたが、36歳を迎えたベテランFWの闘志にもう一度火がつき始めている。その理由は、今年のワールドカップ・カタール大会でウルグアイ代表とグループステージで同居したからだ。

ガーナとウルグアイには強烈な因縁がある。2010年の南アフリカ大会・準々決勝で顔を合わせ、このゲームにはギャンも出場していた。トラブルが起きたのは1-1で迎えた延長後半アディショナルタイムだ。
ガーナは最後の猛攻でウルグアイゴールに迫ったが、何とガーナのシュートをウルグアイ代表FWルイス・スアレスが手でブロック。スアレスはこのプレイで退場となったが、そのPKをギャンがポストに当てて失敗してしまった。試合はPK戦にもつれ込み、ガーナは2人外して敗れてしまった。あのPKさえ決まっていれば、あるいはスアレスのハンドさえ無ければ、上へ進んでたのはガーナだったはずだ。

ギャンにとっては最悪の思い出の1つだろうが、カタール大会でリベンジのチャンスが巡ってきた。ギャンは昨夏から無所属の状態が続いているのだが、ガーナ代表の一員としてカタールへ乗り込む考えがあるというのだ。

「能力に関しては問題ない。ただフィジカルコンディションを整える必要がある。ワールドカップはすべての選手にとって夢であり、もう一度自分の力を証明するためのエネルギーが残っていると思う。怪我もあって2年近く離れているけど、体の状態を元に戻すだけだ。8週間のプログラムがあり、フィジカルトレーナーによれば思ったより早く改善しているらしい。あとは自分の体がフットボールをプレイするうえでどう反応するか見ないとね」

「僕は引退を発表したわけではない。何でも起こり得る。あのウルグアイ戦で何が起きたかは世界中が知っている。ワールドカップの組み合わせを見た時、頭に浮かんだ唯一のことはリベンジだった。ガーナはリベンジを望んでいる。ガーナの人たちにとって今最も重要なのはウルグアイ戦なんだよ。これは誰もが頭の片隅にあることだ」(英『BBC』より)。

ウルグアイに対する思いは想像よりも強い。おそらくウルグアイも因縁のスアレスをメンバーに加えてくるはずで、12年の時を経てギャンVSスアレスの戦いが実現するのも面白いか。

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