「バルサの仕事はシャビにとって大きすぎたかも」 カンテラ育成よりスター獲得路線選んだのは本当に正解か

バルサを指揮するシャビ photo/Getty Images

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この路線なら短期間での成功が不可欠

果たしてシャビ・エルナンデスはバルセロナに適した指揮官なのだろうか。どこか雲行きが怪しくなってきたところがある。

シャビは誰もが認めるバルセロナのレジェンドであり、ジョゼップ・グアルディオラが築いた黄金期でもチームの心臓だった。シャビにはバルセロナの哲学が完璧に浸透しており、苦戦気味だったクラブを立て直すうえでシャビ以上の人材はいないかに思われた。

ただ、予想していたマネジメントとは異なるのも事実だ。サポーターの中には、てっきりクラブの哲学を知るカンテラ出身者を中心にじっくりとチームを作っていくと考えていた人も多いだろう。
今のチームにもFWアンス・ファティ、DFエリック・ガルシア、MFガビなどカンテラ出身のタレントはいるが、彼らはシャビが育て上げた選手たちではない。それ以上に目立つのはハフィーニャ、ロベルト・レヴァンドフスキ、フランク・ケシエ、アンドレアス・クリステンセンら今冬から今夏にかけておこなった豪華補強の方で、想像したよりもタレントをかき集めるチーム作りになっている。

これも悪い手法ではないが、お金をかければ周囲の視線は厳しくなる。特に33歳とベテランの域に入っているレヴァンドフスキ獲得に4500万ユーロを費やすなど、この路線でいくなら短期間で結果を出さなければ批判を浴びるだろう。今季もタイトルを何か獲得しなければ厳しい意見が飛んでくるはずだ。

スペイン『MARCA』はシャビに関して「バルセロナの仕事はシャビにとって大きすぎるかもしれない。世界最高の選手の1人とはいえ、だから優れた指揮官になるとは限らない。シャビは素晴らしい陣容を抱えているにも関わらず、指揮官としてアイディアを何も示していない」と手厳しい評価を下している。

確かにスコアレスドローに終わった開幕節のラージョ戦は目新しいアイディアもなく、攻めあぐねていた印象が強い。アイディア不足との指摘も仕方がないだろう。

グアルディオラのようにカンテラ選手を軸に徹底的なポゼッションサッカーを披露するかとも思われたが、今のところはスター軍団の才能を最大限に引き出すタイプの攻撃的フットボールと見ていいか。サポーターが望んでいたスタイルかは分からないが、これだけの陣容で結果が出なかった場合はサポーターも黙っていないはずだ。

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