リヴァプール戦で見えたテン・ハーグがFWに求めるもの ロナウドは“限定的な起用法”を受け入れるのか

去就が不透明なクリスティアーノ・ロナウド photo/Getty images

残りの1週間で移籍先は見つかるのか

古巣であるスポルティングCP行きの話が出るなど移籍市場閉幕ギリギリのタイミングで去就が不透明なクリスティアーノ・ロナウド。本人はCLに出場したいと考えており、ユナイテッドでは出場権がないため、移籍を検討しているが、高額な年俸など様々な理由があってロナウドを買ってくれるクラブがいない。

そのためすでに開幕しているプレミアリーグではここまでの全3試合で起用されている。しかし先発だったのは0-4で大敗したブレントフォード戦のみであり、2-1と勝利したリヴァプール戦では終盤86分からの起用だった。

移籍騒動もあって昨季リーグ戦で18ゴールを記録したエースストライカーの居場所は今のユナイテッドにはない。リヴァプール戦では不調とされていたマーカス・ラッシュフォードが、センターフォワードで起用され1ゴールと結果を残した。

対リヴァプールでの戦い方を見るに、ロナウドがユナイテッドで先発を勝ち取るのは難しいかもしれない。リヴァプール戦でエリック・テン・ハーグ監督はラッシュフォードをはじめとする前線の選手にハードワークのタスクを課した。この判断が功を奏し、ハイプレスからリヴァプールのビルドアップを乱した。

このタスクを37歳のロナウドが高いレベルで常に遂行できるかといわれれば難しいだろう。得点力は衰えていないが、ユナイテッドはカップ戦や欧州での戦いもあって週2試合をこなす必要がある。ロナウドとしては体力的に厳しく、昨季ハットトリックを達成したノリッジ戦やトッテナム戦は試合前に1週間以上の休息があった共通点がある。

英『The Athletic』でもリヴァプール戦で見せたユナイテッドの戦い方とロナウドはマッチしていないと主張している。

ただ次節サウサンプトン戦のようなユナイテッドがボールを持つ展開になればボックス内で仕事ができるロナウドは重宝される。ラッシュフォードに復調の兆しは見えてきたが、どちらかといえば狭いエリアではなく、広いスペースで本領発揮するタイプであり、ロナウドが活躍するとなればこういった対中堅クラブ、もしくは終盤でのスーパーサブになるだろう。

この役割を受け入れるかどうかはロナウド次第だ。今季はワールドカップ・カタール大会もあって過密日程が予想され、戦力は多いほうがいい。そのため残留したとしてもある程度の出番は保証されるが、よりアグレッシブに動く必要があるビッグマッチでは重宝されないかもしれない。

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