ビハインドなんて何のその レアル顔負けの“勝負強さ”を手にしたペップ・シティの破壊力

ベルナルド・シウバとアーリング・ハーランドのハットトリックで逆転に成功したマンチェスター・シティ photo/Getty images

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勝負強さを手に入れたか

直近の5シーズンでプレミアリーグ4度の優勝を誇るマンチェスター・シティ。攻守両面で高いクオリティを誇るが、その優秀な成績とは裏腹に一度リードを奪われてしまえば、逆転するのが難しいチームでもあった。

昨季でいえば2-3で敗れたトッテナム戦がそうだ。先制されるも、終盤に追い付き2-2でのドローかに思われたが、後半アディショナルタイムに失点を喫し、黒星となった。1-1のサウサンプトン戦、0-2で敗れたクリスタル・パレス戦と先制されてしまえば、追い付くのがやっとというのが近年のイメージである。

しかしそれが変わりつつある。まずは昨季の最終節アストン・ヴィラ戦だ。勝てばリーグ優勝、負ければリヴァプールの成績次第でプレミア連覇を逃すゲームだったが、前半後半に一つずつゴールを奪われ69分の時点で0-2と優勝までに3点が必要な状況だった。前述したように逆転勝利とは無縁のチームだったが、イルカイ・ギュンドアンの2ゴール、ロドリのミドルシュートで3-2と大逆転劇を演じた。
そして今季だ。ニューカッスル戦は先制するも、キーラン・トリッピアーの直接フリーキックを含む3ゴールでいつの間にか逆転され、1-3と第3節にして初黒星かに思われたが、アーリング・ハーランドらのゴールがあって3-3と追いついた。

直近のクリスタル・パレス戦は昨季2度のリーグ戦で勝てておらず苦手意識がある相手だ。案の定前半だけで2失点と最悪な流れだったが、ハーランドのハットトリック、ベルナルド・シウバの奪われないドリブルからの得点で4-2と大逆転を再び演出した。

近年のシティは強固な守備でゴールを許さず主導権を握り、ゴールを奪ってそのリードを死守する戦い方を見せていた。今季はそんな堅守はないかもしれないが、その分攻撃力が倍増し、打ち勝てるチームに変貌を遂げている。

昨季CLを制したレアル・マドリードのような勝負強さであり、近年のシティにはなかった武器である。その正体の一つはハーランドの得点力だろう。現在6ゴールで得点ランキング首位を走っており、オンターゲット9本で6ゴールと決定力が高い。味方のサポート力の高さもあるが、決めきれる選手がいるだけでここまでシティは勝負強いチームになる。

リーグタイトルを争うBIG6との対戦はまだだが、開幕から4試合で勝負強さを見せるシティ。逆転の可能性があるチームに変わっており、今季も強いシティとしてリーグで勝ち点を積み上げていくだろう(データは『SofaScore』より)。

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