負けない王者は驚異の“19戦連続無敗中” 完成の時を迎えるミランは優勝候補筆頭だ

今季も開幕から無敗のミラン photo/Getty Images

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抜群の安定感で目指す連覇

昨季王者としてセリエA連覇に挑むミラン。ここまで開幕3試合を2勝1分でスタートしたが、今のミランはとにかく負けにくいチームに仕上がっている。

昨季から合わせると、現在のミランはリーグ戦で19試合連続無敗なのだ。内訳は13勝6分となっており、これは現在の5大リーグでは最長の数字だという。

今季も第3節のボローニャ戦を除けば、やや苦しい立ち上がりだった。開幕節のウディネーゼ戦はいきなり前半2分に失点してしまい、第2節のアタランタ戦も先にゴールを奪われている。追いかける嫌な展開となったが、ウディネーゼ戦はその後の巻き返しで4-2と勝利を収め、難敵アタランタにも後半にMFイスマエル・ベナセルがゴールを決めて1-1のドローに持ち込んでいる。この負けにくい粘り強さはリーグを戦い抜くうえで大きな武器になる。
昨季はチームが成長を続けながらスクデットを勝ち取った印象で、サポーターの中にも最後まで優勝できるか半信半疑だった人もいたかもしれない。だが、今季の選手たちには王者としての自信が備わっているはずだ。若手も多いチームだが、今の彼らはリードされても焦る素振りが見られない。

特に昨季後半戦で得た自信は大きいだろう。ディフェンスリーダーだったシモン・ケアーが長期離脱する中、若いピエール・カルルが躍動。フィカヨ・トモリとのセンターバックコンビを完成させ、ラスト11試合を9勝2分で乗り切った。しかも失点を僅か2点に抑えるという鉄壁ぶりだ。このコンビは今季も開幕から先発に入っており、ケアーが3番手あるいは4番手の立ち位置となっている。

中盤ではサンドロ・トナーリがリズムを作り、前線ではFWラファエル・レオンが良い意味でふてぶてしさを感じさせる自信満々のパフォーマンスを見せている。新戦力のチャールズ・デ・ケテラエルもセリエAのレベルに驚きはないようで、早くもフィットし始めている。

負けない強さを手にしたステファノ・ピオリ率いるミランは、今季は優勝候補筆頭と言っていいかもしれない。選手層では積極補強に動いたインテル、ユヴェントスの方が上かもしれないが、今のミランには単なるネームバリューだけでは語れない安定感が備わっている。どこまで無敗が続くのかも楽しみだ。

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