本田&遠藤“ダブルFK弾”に散った12年前を知る2人 FIFAランク10位まで上がったデンマークが迎える集大成

2010年のW杯にも出場していたエリクセン photo/Getty Images

当時よりデンマークは強くなっている

日本代表がベスト16へ進んだ2010年のワールドカップ・南アフリカ大会。そのグループステージ最終戦で対戦したのがデンマーク代表だ。

日本は本田圭佑、遠藤保仁の連続フリーキック弾もあって3-1と勝利を収めており、日本サッカー史におけるワールドカップのベストゲームの1つと言っていいものだ。

あれから12年。今のデンマーク代表には、あの戦いを経験した選手が2人残っている。当時21歳だったDFシモン・ケアー(ミラン)と18歳だったMFクリスティアン・エリクセン(マンチェスター・ユナイテッド)である。

このうちケアーは日本戦で出番がなく、エリクセンは18歳ながら63分より出場。エリクセンがいかに同国で高い評価を得ていたかが分かる。

英『HITC』は2人が12年経った今も代表の中心メンバーであることに触れており、高い確率でカタール大会のメンバーに入ってくるだろう。当時まだ若かったとはいえ、12年後のワールドカップに出場するのは凄いことだ。

当時のデンマーク代表はレジェンドであるFWヨン・ダール・トマソンがキャプテンマークを巻き、他にはリヴァプールで活躍したDFダニエル・アッガー、中盤をコントロールするクリスティアン・ポウルセン、サイドバックをこなすシモン・ポウルセン、サイドから仕掛けてくるデニス・ロンメダール、その後伸び悩んだが、22歳のFWニクラス・ベントナーもいた。

しかし、メンバー的には今の方が豪華だろう。当時FIFAランキング24位だったデンマークだが、現在は10位まで順位を上げている。昨夏のEURO2020ではベスト4に入る大躍進を見せ、一躍ヒーローとなったFWミッケル・ダムスゴーや今夏バルセロナに向かったDFアンドレアス・クリステンセン、アタランタに所属する攻撃力の高いウイングバックであるヨアキム・メーレ、バルセロナでもプレイし、今夏エスパニョールへ向かった快速FWマルティン・ブライトバイテなど5大リーグで活躍するタレントが多い。

エリクセンもEURO2020での事故から体調が心配されたが、現在はマンUの司令塔としてフル稼働している。エリクセンがワールドカップでもチームの攻撃をコントロールするとなれば、EURO2020の決勝トーナメントで見せていたよりも豪華な展開が期待できる。

デンマークはカタール大会でチュニジア、フランス、オーストラリアと同組となっており、突破は十分に狙える。EURO2020に続く快進撃が見られるか楽しみなチームだ。エリクセンら世代にとっては1つの集大成となるだろう。

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