前田が示した“守備的CF”の機能性 出番なき背番号10は新境地で評価逆転となる?

南野拓実はこの試練を乗り越えられるか photo/Getty images

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試合を重ねるごとに影が薄くなっている

日本代表でのキャップ数は42と経験豊富な南野拓実。現在の森保ジャパンでは長友佑都、吉田麻也、川島永嗣、原口元気、酒井宏樹、柴崎岳、大迫勇也に続く出場数を誇っており、ゴール数は大迫の25ゴールに次ぐ17ゴールだ。

前回のワールドカップ・ロシア大会後に発足された森保ジャパンでは中島翔哉らと共に前線で継続的に起用され評価を高めてきた。背番号は10とその期待は大きい。

しかしアジア最終予選あたりからその活躍に陰りが見えるようになり、左サイドでは突破力、決定力がある三笘薫が重宝されることになった。
2-0で勝利したアメリカ戦では久保建英が左サイドで先発し、後半にはその三笘が起用された。三笘はジョーカーとして終盤に起用されることが多くなっており、アメリカ戦ではゴールも決めている。

南野としては左サイドにポジションはないのかもしれない。トップ下やセカンドストライカーとして動きたい南野からすれば合わないポジションであり、今後はどこで起用されることになるか。

候補としては2つあり、その1つは前述したトップ下だろう。セカンドストライカーが南野の本職とされており、トップ下であればより中央でボールに絡める。鎌田大地がこのポジションでは評価を高めており、ライバルは強力だ。

もう1つは最前線のセンターフォワードになる。アメリカ戦でCFとして先発した前田大然はゴールを狙うストライカーというよりも守備で貢献する守備的なFWとして起用された。快足を生かしたハイプレスを武器にアメリカ代表のビルドアップを乱しており、鎌田の先制ゴールはそんなハイプレスから生まれている。

南野も前田のような献身的な守備が得意であり、最前線で守備的FWとして仕事はできるだろう。前線でボールをキープすることもでき、適役かもしれない。しかし今回のメンバーを見る限り、CFはアメリカ戦で起用された前田、町野修斗、エクアドル戦での起用が予想される古橋亨梧、上田綺世の4人だ。ここに南野も入る可能性はゼロではないが、これまでの起用法から見るとCFで使われるとは考えにくい。適性のあるポジションといえるが、準備する時間が圧倒的に足りない。

左サイドでは久保と三笘が躍動しており、同じくドリブルで違いを見せる相馬勇紀も招集されている。ライバルは多く、南野はどこで今後使われることになるのだろうか。

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