「すでに再構築は始まっている」とジョルジーニョ イタリア代表復権のカギは使い分けられる2つのシステム

イタリア代表での手ごたえを語るジョルジーニョ photo/Getty images

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[3-5-2]でイングランドを圧倒した

ロベルト・マンチーニ率いるイタリア代表はEURO2020を制し、一気に国際舞台での評価を回復させた。ワールドカップは2006年の優勝以来決勝トーナメントにすら進んでおらず、2018年のロシア大会は予選敗退となった。しかし期待されたカタール大会の欧州予選では再び先に進めず、2大会連続でのW杯出場を逃している。

そんなイタリア代表はUEFAネーションズリーグを戦っており、5試合終えて2勝2分1敗とまずまずな成績を残している。同組のドイツ、イングランドは不調から抜け出せず、下位に沈んでおり、27日のハンガリー戦に勝利すれば4強入りが決まる。

今回のイタリア代表は若手を積極的に起用しており、1-0で勝利した24日のイングランド戦ではフェデリコ・ディマルコ(24)、ジャンルカ・スカマッカ(23)、ジャコモ・ラスパドーリ(22)、ウィルフリード・ニョント(18)、ダヴィデ・フラッテージ(23)、トンマーゾ・ポベガ(23)と20代前半の選手を積極的に起用し、そのラスパドーリがゴールを決めて勝利を収めた。
「あの試合で何か違うものを感じたし、すでに再構築は始まっていると思う。今はこの道を進む必要がある。試合中やトーナメント中に変更できる選択肢があるのはいいことだ。クラブで[4-3-3]をやっている選手もいれば、3バックをやっている選手もいる。このシステムは実行可能だと思う」

イングランド戦勝利後、ポジティブなコメントを残したのはチェルシーのジョルジーニョだ。このゲームでは従来の[4-3-3]ではなく、[3-5-2]を採用し激しいプレッシングを武器にイングランド代表のビルドアップを機能不全にさせた。これが一つの勝因であり、前半はイタリアペースであったことは間違いない。

難易度は高いが、2つのシステムを使い分けるのはW杯のような大会では効果的だ。相性もあり、例えばイングランドには[3-5-2]が、ドイツには[4-3-3]が有効といったこともあるのかもしれない。

代表での成績はイマイチだが、セリエAでは期待できるタレントが誕生し続けている。ニョントのような他リーグで成長を掴む若手もおり、今後のイタリア代表には注目したい。

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