ナポリに負けない無敗スタート 今季は“守り勝てる”改革のアタランタが面白い

ナポリと勝ち点で並ぶアタランタ photo/Getty Images

渋く勝てるチームに

序盤からセリエAが荒れている。現在トップ3に入っているのは、勝ち点20のナポリ(1位)、アタランタ(2位)、そして3位は勝ち点19でウディネーゼだ。ナポリとアタランタは近年も結果を出していたが、8試合を終えた段階でこの3クラブがトップ3に立つのは予想外だったか。

注目したいのはアタランタだ。今季は首位に立つナポリがジョージア代表FWクヴィチャ・クワラツヘリア、韓国代表DFキム・ミンジェを筆頭に新戦力を続々ヒットさせていることもあって話題を集めてきたが、アタランタの方も見逃せない。

ジャン・ピエロ・ガスペリーニ率いるアタランタはすっかりセリエA上位の常連となったが、昨季は8位とやや後退した。自慢の攻撃力がスケールダウンしてしまい、昨季は65ゴールしか奪えなかった。2020-21シーズンに90ゴール、2019-20シーズンに98ゴール奪っていたことを考えれば大幅なダウンだ。

今夏には攻撃力アップへFWアデモラ・ルックマン、デンマーク期待の若手FWラスムス・ホイルンドらを補強しているものの、英『The Guardian』はガスペリーニが攻撃力だけに頼らないスタイルへ上手く切り替えていると称賛する。

ガスペリーニのアタランタといえば前線から積極的にプレスを仕掛ける攻撃的なチームだったが、昨夏は思うように前線を補強できなかった。これも苦戦した理由の1つだが、今季は守備のことも考えて低い位置でブロックを作るケースも増えている。

そのおかげもあってか、ここまでの失点数はリーグ最少の3失点だ。得点数は12点と過去のチームと比較すれば寂しい気もするが、ミランと1-1で引き分けたり、ローマを1-0で撃破するなど結果は出ている。2日のフィオレンティーナ戦も1-0のスコアで勝利を収めており、今季のアタランタは渋く勝てるチームに仕上がってきている。

守備面では21歳のカレブ・オコリ、18歳のジョルジョ・スカルビーニとアカデミーから出てきた逸材がスタメンに名を連ねており、育成の方も上手く機能している。

破壊力抜群のフットボールではないかもしれないが、昨季から修正してきたアタランタはナポリについていけるだろうか。今季のアタランタも見逃せない。

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