“自陣”でのパスが平均273本と多すぎる トッテナムに必要なクルゼフスキの創造性

リシャルリソンとクルゼフスキのどちらを選ぶか photo/Getty Images

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攻撃の方はやや地味か

現在のトッテナムには前線のポジションを巡る争いがある。中央に位置するハリー・ケインは不動だが、ワイドに位置するソン・フンミン、デヤン・クルゼフスキ、リシャルリソンの3人の間ではポジション争いが起きている。

序盤にインパクトを残したのは、エヴァートンから獲得したリシャルリソンだ。当初はバックアッパーからのスタートだったが、途中出場からコツコツと結果を残していった。ソン・フンミンの調子が上がらなかったこともあり、リシャルリソンもスタメン候補に浮上したのだ。

指揮官アントニオ・コンテもリシャルリソンの勢いを考慮してか、第6節のフラム戦ではソン・フンミン、リシャルリソン、ケインの3トップを先発させ、クルゼフスキをベンチに置く決断を下した。
だが、英『sky Sport』はこの3トップが機能していくのか疑問を抱いている。コンテ率いるトッテナムがチャンスメイクの部分で苦労しており、クルゼフスキのアイディアが必要と考えているからだ。

今季のトッテナムはリーグ戦の平均ポゼッション率が47.7%となっており、これはリーグ12位の数字だ。特別低すぎるわけではないが、注目は自陣でのパス本数だ。トッテナムは自陣でボールを回している時間が長く、自陣での1試合平均パス本数が273本もある。これはリーグで2番目に多い。

逆にファイナルサードにボールを送り込む回数は1試合平均39.5回で、これはリーグワーストとなっているのだ。前線に豪華な選手を並べたとしても、敵陣深くでボールを持てないのであれば意味がない。

それを補うのがクルゼフスキだ。クルゼフスキが加入した今年1月から数えると、クルゼフスキはチームトップとなる11アシスト、これもチームトップの70回のドリブル数、チーム2位となる36回のオープンプレイからのチャンスメイク、決定機演出数もチーム2位の8回と、攻撃部分で高い数字を残している。

得点力はリシャルリソンの方が上かもしれないが、ソン・フンミン、リシャルリソン、ケインの3トップはバランスを欠くかもしれない。現在はクルゼフスキが負傷離脱しているため、これがどこまで影響するか不安だ。

もう少し中盤から攻撃を展開できればいいが、今のトッテナムには司令塔と呼べる選手が不足している。守備はまずまず安定しており、前線のタレント力も申し分ない。あとはチャンスメイクの部分が課題となり、クルゼフスキ離脱は想定より大きなダメージとなるかもしれない。

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