《18ゴール12アシスト》の輝きはどこへ マンUは得点量産型MFのB・フェルナンデス活かせているか

マンUでプレイするフェルナンデス photo/Getty Images

2020-21シーズンの数字は印象的だった

2020-21シーズンのマンチェスター・ユナイテッド最多得点者は誰だったのか。プレミアリーグでチーム最多となる18ゴールを記録したのは、攻撃的MFブルーノ・フェルナンデスだ。

2020年の冬に加入したフェルナンデスにとって、2020-21シーズンは移籍後初のフルシーズンだった。このシーズンにフェルナンデスはリーグ戦で18ゴール12アシストと驚異の成績を残した。このシーズンで一気にチームの主役となり、サポーターのハートを掴んだのだ。

しかし、今季はややペースが鈍い。ここまでリーグ戦7試合で1ゴール決めたのみとなっており、アシストも1つだけだ。今季からはエリック・テン・ハーグ体制となっているが、フェルナンデス自慢の攻撃力を活かし切れているとは言い難い。

英『Squawka』は、「今季はエヴァートンのアレックス・イウォビの方がフェルナンデスより多くのチャンスを生み出している」とデータを紹介している。それによればフェルナンデスのチャンスメイク数10回に対し、イウォビは16回記録している。

シュート数も2020-21シーズンをピークに本数そのものは減少傾向にある。当時は1試合平均3.3本放ち、合計すると121本のシュートを打っている。PKも含まれているとはいえ、フェルナンデスがかなり積極的にゴールを狙っていたことが分かる数字だ。

それが続く2021-22シーズンは1試合平均2.5本、合計89本へと低下。プレイタイムは2020-21シーズンが3110分に対して2021-22シーズンは3120分と僅か10分の違いしかないため、単純に2021-22シーズンにシュート数が減少していることになる。

では、今季ここまでの7試合はどうか。ここまでは1試合平均1.9本で、合計13本だ。まだ序盤戦とはいえ、1試合平均本数は少なめだ。テン・ハーグ体制の中でフェルナンデスの攻撃力を100%引き出せているかは微妙なところだろう。

キーパス本数(シュートに直結するパス)も2020-21シーズンは1試合平均2.6本、2021-22シーズンは2.5本となっているが、今季はここまで1.4本とこちらも落ちている。2020-21シーズンに12アシスト決めていたことを考えれば、もっとチャンスメイクで貢献できる選手のはずだ。

2020-21シーズンに記録したリーグ戦シュート数121本という数字は、スポルティングCP時代を合わせてもキャリアで最も多かった。二桁得点&二桁アシストを決めるだけの力は備えており、その力を100%引き出したい。これはワールドカップを控えるポルトガル代表にとっても気になる数字で、もう少し得点に絡むプレイを増やしたいところだ(データは『WhoScored』より)。

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