カンテラで育ちバルサの将来を嘱望された男の現在地 リーガで長く活躍したウインガーは31歳にして欧州を離れる決断

バルサでも存在感を見せたテージョ photo/Getty Images

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今夏からアメリカへと挑戦した

2008-09シーズンにジョゼップ・グアルディオラ監督によってクラブの最盛期を迎えたバルセロナ。チームを支えた多くの選手は、カンテラから育って主力まで成り上がった選手たちばかりだ。そこからセルヒオ・ブスケッツやペドロ・ロドリゲスといった選手たちもレギュラーとして活躍し、チームの強化につながった。

そんなバルサで若くして頭角を現し、大きな期待を寄せられていたFWがクリスティアン・テージョである。カンテラで育ち、一時期はエスパニョールへと移籍するも2010年にバルサへ復帰。セカンドチームでの出場が続いたが、2012年にトップチームで出場時間を増やすと、12-13シーズンは22試合7得点を記録し、スペイン代表デビューを飾るなど飛躍していく。

しかし当時のバルセロナでレギュラー争いに加わることができず。14-15シーズンからはポルト、15-16シーズン途中にはフィオレンティーナへと期限付き移籍するなど武者修行を続けるものの、2017年にはベティスへと移籍した。加入1年目から先発に名を連ね、32試合4ゴールと活躍。5年間で140試合17ゴールを決め、今夏契約満了によりベティスを退団した。
そんなテージョが新天地に選んだのは、メジャーリーグ・サッカーのロサンゼルスFC。今季途中にレアル・マドリードからギャレス・ベイル、ユヴェントスからジョルジョ・キエッリーニを獲得するなど大型補強を進め、ウェスタン・カンファレンスを制覇。プレイオフに挑むチームでテージョはここまでリーグ戦4試合出場で無得点とアメリカでの初ゴールを奪えていない。ただ、いまだにスタメンでの出場はないものの、左ウイングの切り札として重宝されている。またリーグ最終戦のナッシュビル戦では40分から途中出場して積極的な仕掛けやシュートを見せるなど、好調ぶりを発揮した。

長くスペインで活躍し、ヨーロッパでのプレイを続けてきたテージョ。若くしてバルセロナで多くのことを学んだ31歳のウインガーは、未踏の地で自身をさらに成長させようと努力しているのだ。

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