“右WGビエイラ”の出来はホワイトや冨安のプレイ次第? アーセナルには純粋な右SBが必要なのか

今後もビエイラの右WG起用は見られるのか photo/Getty Images

ここに来てやや調子を落としているアーセナル

28日、ヨーロッパリーグのPSVアイントホーフェン戦を2-0で落としてしまったアーセナル。ミケル・アルテタ監督はこの試合で右ウイングにMFファビオ・ビエイラを先発起用したが、彼をその位置で活かすのに必要なことは何なのか。
 
23日のサウサンプトン戦を1-1のドローで終え、ここで連勝記録が途絶えてしまったアーセナル。それでもアルテタ監督は過密日程を考慮してこのPSV戦である程度のローテーションを行っており、FWブカヨ・サカやFWガブリエウ・ジェズス、MFトーマス・パルティ、DFガブリエウ・マガリャンイス、DFベン・ホワイトといった主力選手たちをベンチに置いた。
 
サカに代わって右WGを務めたのが普段は中央でプレイすることの多いビエイラであり、右サイドバックで起用されたDF冨安健洋とは縦関係を築いた。しかし、彼はこの試合でほとんど印象的なプレイを見せることができず。PSVに先制点を許して以降、アルテタ監督は前述の主力選手たちを続々と投入し反撃に出たが、ゴールをあげることは叶わなかった。
 
このビエイラの右WG起用に対し、英『Football London』はビエイラとサカのプレイスタイルが全く違うことを考慮する必要があると指摘している。
 
ビエイラにはサカのようなスピードや推進力がないため、左足で切り返してからのクロスか中央へのドリブル、もしくはオーバーラップしてきた右SBの選手にパスを出すことが彼の主な選択肢になると同メディアは言及。純粋なサイドバックよりオーバーラップの頻度が少ないホワイトや冨安とコンビを組んだ場合、ビエイラの選択肢が50%失われてしまうと伝えており、ホワイトや冨安の守備力に疑問はないが、サイドバックのバリエーションの少なさには議論の余地があると述べている。
 
左SBにはDFキーラン・ティアニーやDFオレクサンドル・ジンチェンコといったSBを本職とする選手がいるが、右SBを務めるホワイトや冨安は元来センターバックの選手。DFセドリック・ソアレスといった本職の選手も控えているが、今季は未だ出番が与えられていない。
 
アーセナルの現在の補強ポイントはどちらかと言えば中盤やウイングであり、比較的充実している右SBの獲得に動くとは考えづらい。今後もビエイラを右WGで起用していくとすれば、その際には意図的にオーバーラップの頻度を増やすなど、ホワイトや冨安がプレイの幅を広げていく必要があるのかもしれない。

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