セレソンも無視できなかったマルティネッリの急成長 約半年で掴んだW杯への切符「数週間前までは……」

アーセナルで成長を遂げたマルティネッリ photo/Getty Images

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代表デビューは今年3月だった

メンバー争いは世界でもトップクラスの激しさと言っていいだろう。今回のワールドカップ・カタール大会でも、ブラジル代表の前線には激しいサバイバルがあった。

ネイマールやヴィニシウス・ジュニオールらが順当に選出される中、ちょっとしたサプライズになったのがアーセナルFWガブリエウ・マルティネッリのメンバー入りだ。

まだブラジル代表でのキャップ数は3試合のみで、カタール大会でもスタメンに入る可能性はあまり高くないだろう。アーセナルでは主に左のウイングに入っているが、そこにはレアル・マドリードのヴィニシウスがいる。マルティネッリは前線バックアッパーの立ち位置となるはずだ。
左のウイングにはロドリゴ・ゴエス、ネイマールといった選手を回すことも可能で、マルティネッリの招集にこだわる必要があったかは意見が分かれるかもしれない。しかし、米『ESPN』はマルティネッリの招集について次のように主張している。

「数週間前の段階では、マルティネッリは最終メンバーに入らないことが明らかだった。しかし、毎週アーセナルで見せるパフォーマンスをチッチも無視できなかった」

まだまだ経験は浅いが、アーセナルで見せているパフォーマンスが強烈なのは事実だ。スピード、運動量、テクニック、得点感覚のすべてがレベルアップしており、一躍プレミアを代表するアタッカーとなりつつある。それは代表監督チッチにもインパクトを与えることになったようだ。

代わりに落選した大物がリヴァプールFWロベルト・フィルミーノだ。偽9番として最前線に入れるフィルミーノは長くセレソンでプレイしてきた選手だったが、今回はメンバーに入れなかった。一部では攻守にわたって器用にプレイできるフィルミーノを招集すべきだったとの意見もあるようだが、最前線はネイマールを中心にガブリエウ・ジェズス、リシャルリソン、フラメンゴのペドロ・ギリェルメらで回していくのだろう。

マルティネッリが代表デビューを果たしたのは今年の3月だ。昨年の段階ではマルティネッリのワールドカップ参戦は予想されていなかったが、A代表初招集からの約半年でマルティネッリの評価は急上昇することとなった。

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